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【独自の作風で素肌を表現 This is My World:3】Hana Onuki

自分なりのテーマを持って「素肌」を撮影するフォトグラファーたち。どんな経緯で、どんなものに惹かれ、自らの表現に辿り着いたのか?たくさんの想いをのせて作品を創り上げる、彼らの「マイワールド」へ足を踏み入れてみて。
3人目は、恋する女性の切くて危うい気持ちを描く、Hana Onukiさんです。

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Hana Onuki

会社員・カメラマン 1996年生まれ、神奈川県横浜市出身。平日は会社員として働きながら、休日にはカメラマンとして活動。MVのスチール撮影、カレンダー、雑誌、書籍の表紙撮影、Webメディアでの執筆など多方面で活躍しながら、SNSでは恋愛をテーマとした、物語性のある作品を発表している。
愛用カメラ:Canon EOS R6、RICOH GRIII
愛用レンズ:RF24-105mm F4 L IS USM、Super Takumar 50mm F1.4

#儚くて何処か愛おしい様な“恋物語”を綴る

「悲しくも、強く在るべきだと自分に訴えかけている女性。身体を縮めることで弱さを出しながら、しっかりとした眼差しで芯の強さを表現。涙はお風呂のときに一緒に流して、新しい自分にリセットするイメージ」。

「結ばれない2人を表現。恋する彼女の目線と表情の読めない彼。一見幸せそうな雰囲気ですが、何処か切なさが漂う雰囲気に」。

1枚でも物語が連想されるようなそんな写真を撮りたい

「“#儚くて何処か愛おしい様な”」というハッシュタグを付けたInstagramの投稿で、恋物語を綴っているHanaさん。なぜこのようなストーリー性のある写真を撮るようになったのでしょうか?
「最初のころはただ楽しく、女の子を可愛く撮りたい!と思っていましたが、大学時代にオールドレンズと出会い、自分の表現したいことが明確になりました。思い返せば小さいころ、絵を描くのがすごく好きでクレヨンや絵の具などで淡い世界を創り出し、自分の気持ちを表現していました。なのでオールドレンズはその延長線なのかもしれません。
そしてそれを表現するために、このタグが生まれました。ちなみにレンズやカメラはすべて桜木町にある“大貫カメラ”で購入しています。私の写真の特徴や個性に合ったものを紹介してくれるので、すごく信頼できるんです」。

「セルフポートレートです。まだ暑い日差しと汗ばんでいる雰囲気を意識して、夏の終わりに撮影。セルフ撮影は、ありのままの姿、弱い自分や女性らしさを素直に残すようにしています」。

「季節の変わり目は個人的に喜怒哀楽の変化が多くなるので、その複雑な感情を込めました。差し込む光が背中を押してくれるような、そんな気持ちです」。

恋をテーマにするのは過去の恋愛を忘れたくないから

「恋をテーマに作品撮りするようになったのは、過去の恋愛を忘れないようにしたかったから。好きな人がいたときによく聴いていた音楽や、思い出深い記憶を形にすることで、いつか振り返ったときに“ああ、こんな恋愛してたな、この恋愛悪くなかったな”と思えたらいいなと思ったから。恋物語の作品は決して私ひとりで表現できるものではなく、表現してくれる方がいて初めて作品として成り立ちます。だから、伝えたい表現が見てくれる人に伝わったときは本当に嬉しいんです」。

「感情は身体や雰囲気にも表れると思っていて、この写真は彼女の一方的な片思いを表現しています。一見戯れて楽しそうですが、どことなく男性の冷たさが感じられる1枚」。

「私が撮った写真を見たモデルさんに、普段の自分と写りが違うとよく言われるのですが、私はあくまでもその瞬間を切り取るお手伝いをしているだけ。誰でもその美しさや艶を持ち合わせていると思うんです。そんな自分に気付いてくれたら嬉しいです」。

Hana Onuki Instagram

GENIC vol.62【独自の作風で素肌を表現 This is My World】
Edit:Izumi Hashimoto

GENIC vol.62

テーマは「素肌と素顔を写す」。
人の美しさを大切に写しとった「素肌」と「素顔」の世界をお届けします。「性」ではなく「生」を感じる、神秘的で美しい森に迷い込んでしまったような写真たちと、そこにある撮り手の想いに迫ります。

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