インド北部のアーグラにある、インドでもっとも有名な世界遺産「タージ・マハル」。
一見すると白亜の宮殿のようですが、実は北インド、ムガル帝国第5代皇帝シャー・ジャハーンが
1631年に亡くなった愛妃ムムターズ・マハルのために建設したお墓です。
地元では親しみを込めて「ビービー・カー・ラウザ(貴婦人の廟園)」とも呼ばれています。
皇帝シャー・ジャハーンは、妻ムムターズ・マハルをとても愛していました。
どれくらい愛していたかというと、戦いの遠征中にも連れて行くほど。
そんな最愛のムムターズ・マハルは、第14子(!!)を出産した時に亡くなってしまいます。
シャー・ジャハーンの悲しみは深く、ムムターズ・マハルのために常時2万人の労働力を投入し、22年の歳月をかけてタージ・マハルを完成させました。
シャー・ジャハーンは、タージ・マハルとの対としてヤムナー川をはさんだ対岸に黒大理石で自分の廟を造る予定でしたが、それは叶いませんでした。
幻の「黒いタージ・マハル」の建設予定地だった場所は、現在ではマタブ・バーグという公園になっています。
運が良ければ、ヤムナー川の水面に映る逆タージ・マハルを見ることもできるスポットです。
また、ヤムナー川でボートに乗ってタージ・マハルを眺めるのもオススメ。
墓廟が建つ基壇の左右には、赤砂岩で造られたモスクと集会所があります。
これは、他のムガル帝国の廟には見られない、タージ・マハル独特のもの。
ムガル帝国を代表する霊廟といえば、デリーにあるフマユーン廟。夫の死を深く悲しんだ妃が10年の歳月をかけて建てた壮麗な霊廟で、タージ・マハルのモデルになったとも言われます。
最愛の人のために、長い年月をかけて美しいお墓を建てるというロマンティックな物語。
インドの絶景スポットで、自分自身の大切な人への想いを馳せてみてはいかが。
タージ・マハル/アーグラ<インド>
Dharmapuri, Forest Colony, Tajganj, Agra, Uttar Pradesh 282001 インド
入場料:外国人観光客 1100ルピー
※メインの霊廟を訪問したい場合は追加でASI&ADI料金 200ルピー。
拝観時間:日の出の30分前~日没の30分前
休業日:金曜
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