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プロフィール
Nana*
フォトグラファー スティルライフフォトを中心に、広告撮影、動画撮影、アートディレクション、プロップスタイリング、グラフィックデザインなどのクリエイティブ制作に携わる。 パーソナルワークとして2013年から暮らしをテーマに写真を撮り続けている。2018年4月よりNHK文化センター青山教室「AURORA写真塾」講師。2022年、『the moment of SLOW LIVNG 写真で紡ぐ、暮らしの時間』を出版
ディテールや微妙な風合いなどを表現し、魅力を伝える
私にとって、写真は目的ではなく手段。暮らしそのものや、ライフスタイルを表現するための手段であり、また自分が大切にしているもの、好きなもの、良いと思うものなどの魅力を伝えるためのものです。
カメラを向けるのは、日常の中で美しいと感じるもの、感じる瞬間です。対象は主に静物。ものと向き合い、それが持つディテールや微妙な風合いなどを表現し、魅力が伝わるよう、丁寧に切り取るようにしています。
3年前、あるメディアでの記事執筆の際にお借りしたのがきっかけで、富士フイルムの「X-T5」と出会いました。X-T5は軍艦部のダイヤルで素早く露出を調整し、直感的に撮影できる操作性に魅力を感じました。静物撮影では素早い操作は重要ではないと思われがちですが、自然光撮影では一瞬の光の変化が写真の印象を大きく左右します。朝夕に差し込むわずかな光や、雲の流れが速い状況でも、素早く露出を変更できる操作性は頼りになります。
また、防塵・防滴・耐低温構造のため、天候や気温を気にせず使えるところも気に入りました。主にスナップ用のカメラとして使うようになったのですが、雪景色を撮りに行ったときに、深雪の中でも安心して持ち歩け、-10℃に達するような極寒の中でもスムーズに操作できたのが印象に残っています。
そしてやはり、富士フイルムのカメラといえばフィルムシミュレーション。ほんの少しの操作だけで自分らしい色合いを作り出すことができ、何気ない日常のシーンを映画のワンシーンかのような特別なものに仕立ててくれます。そんな風に、作品性を高めることができるのがフィルムシミュレーションの魅力だと感じています。
フィルムシミュレーションは、撮影時にそのシーンに合うものを設定しています。 RAWで撮影してあとで調整するような場合でも、仕上がりのイメージを想像しやすいことから、そうしています。光をコントロールしやすいテーブルフォトでは、好みのフィルムシミュレーションを予め設定しておくことで、光のトーンやコントラストなども撮影時により適切に調整できます。いっそう思い通りの仕上がりに近づけられると感じます。
My favorite フィルムシミュレーション
今回の撮影では、ヴィンテージのモチーフを、その時代らしい表現で写すために、「MONOCHROME」と「NOSTALGIC Neg.」を使いました。
1:MONOCHROME
どちらも素晴らしく、どちらがよりいいかは言い難いですが、MONOCHROMEは色よりもテクスチャーの美しさを表現したいときに使いたくなるフィルムシミュレーションだと感じます。
NOSTALGIC Neg.も同様ですが、MONOCHROMEはヴィンテージのものと調和します。それらが生まれた時代へと誘うような、当時のフィルム写真のように仕立ててくれる印象があります。色という要素を省くことで、より被写体のテクスチャーに意識を向けさせられることに魅力を感じました。
2:NOSTALGIC Neg.
NOSTALGIC Neg.は、私の好きなミッドセンチュリーのデザインや古いものと調和し、それらが生まれた時代の空気感を表現できるところに惹かれました。またNOSTALGIC Neg.が見せる白や黒の絶妙なニュアンスも気に入っています。白や黒を基調とした背景でも冷たい印象にならず、温かみを感じさせてくれます。個性的な色合いのため料理には使いにくいかもしれませんが、温度感が美味しさに繋がるようなものとはマッチしやすいと思います。
Nana*さんが恋したフィルムシミュレーションの特徴
1:MONOCHROMEとは?
PROVIAの階調を流用して、グレースケール化したのがMONOCHROME。フィルターでコントラストを調整するところなど、「フィルムで得た知識がデジタルでも活かせる」と多くの人に支持されました。 銀塩プリントのような手触りが感じられるACROSに対して、デジタルらしいスムーズなテクスチャーを持っていて、今でもファンが多いフィルムシミュレーションです。
2:NOSTALGIC Neg.とは?
1970年代、カラー写真を芸術として定着させた「アメリカンニューカラー」の代表作を想起させる色再現が特徴。ハイライト部を柔らかくアンバーに描写する一方で、シャドウ部も色乗りのよさでディテールを残します。
Nana*さんが使用したカメラ
X-T5
Xシリーズの原点である「小型・軽量・高画質」にこだわり、写真を最優先に設計されたモデル。5軸・最大7.0段のボディ内手ブレ補正機能や、ファインダー倍率0.8倍/369万ドットの高倍率EVFを搭載。カメラの軍艦部には、ISO感度/シャッタースピード/露出補正をコントロールする3つのダイヤルを搭載。操作感を最適化したことで、従来機より小型/軽量化した557gのコンパクトボディの実現と操作性の高さを両立した一台です。