山谷佑介
1985年 新潟県生まれ
2013年に初写真集『Tsugi no yoru e』を自費刊行。近年の展示に「第14回恵比寿映像祭」(東京都写真美術館 2022年)、個展「KAIKOO」(Yuka Tsuruno Gallery 2021年)「VOCA展 2021」(上野の森美術館 2021年)など。写真集・モノグラフに『ground』(lemon books 2014年)『RAMA LAMA DING DONG』(私家版 2015年)『Into the Light』(T&M Projects 2017年)『Doors』(ギャラリー山谷 2020年)など。
最新作は温泉を題材にした『ONSEN I』(flotsam books 2023年)
自然のままにあるワイルドな温泉、そのエネルギーを写し出す
野湯(のゆ、やとう)と呼ばれる自然の中に自噴する整備されていない温泉巡りは、山谷がカメラを手にして間もない15年程前から始まり、友人や家族、時にはSNSやZINEで希望者を募り現在も続いています。湯や水辺の場を中心にした人々のコミュニケーションは『日本書紀』や『万葉集』にも記述されており、山谷も温泉での撮影を続けていくうちに、原始の時代に耳を傾け、空間を超えて異なる惑星へと思いを馳せるような視点になってきたといいます。それら一連の実践は、時間を超えて変わらずに存在する自然や人間の姿を記録する撮影行為だけにとどまらず、ありのままの風景に身体を介在させて、人間と世界そのものを捉え直そうとする試みとも言えます。
『ONSEN Ⅰ』説明文より
山谷佑介は作品のモチーフや方法を変化させながらも常に自身やその周辺を剥き出しにしながら、現在まで突っ走っています。
そんな彼が温泉をテーマにした作品集を2023年、flotsam booksより出版しました。温泉というと「いい湯だな~」みたいなものを想像してしまうのですが、彼らが向かうのは自然のままにあるワイルドな温泉。 地中から吹き出すエネルギーとその地上を全裸で歩く人間たち。時空を旅するように写した「ONSEN」のシリーズから厳選されたオリジナルプリントが展示されます。
山谷佑介 写真展「ONSEN」情報
開催日時
2024年2月7日(水)~3月2日(土)16:00~22:00
定休日:日・月・火
入場料
無料
※1ドリンクオーダー要
会場
スタジオ35分
164-0002 東京都中野区上高田5-47-8
行き方・アクセス
<電車>
西武新宿線「新井薬師前駅」から徒歩で3分