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第2回:ロマン溢れる「中通り」でムード満点な旅を
第2回は、福島県の真ん中にある「中通り」。みちのくの旅への玄関口にして観光拠点、ムードたっぷりの光景に出会えるエリアです。
吾妻小富士と美しい山々が見渡せるスポットでのんびり過ごすのもよし、木造の洋風建築が多く残る市街地で建築散歩するのもよし、古くから名湯として知られる温泉街が数多くあるので、心身ともに癒される旅にもおすすめです。
また、桃やさくらんぼなどのフルーツ栽培が盛んなので、フルーツビールなどの地元グルメやお土産にも注目です。
クラシカルな建物に想いを馳せる「安積歴史博物館」
「安積歴史博物館(あさかれきしはくぶつかん)/旧福島県尋常中学校本館」は、JR郡山駅の駅スタンプに使われている建物で、国の重要文化財に指定されています。
明治時代に福島県で唯一の旧制中学校として開設され、現在は郡山地域の歴史と教育についての資料などを展示する博物館に。当時のおもかげを残しているレトロな洋風建築の校舎は、どこを撮っても絵になります。
クラシカルな雰囲気たっぷりの教室や廊下、2階の中央部分にある広いバルコニーや、アンティークなランプ、シャンデリアなどのディテールにも注目してみて。
安積歴史博物館/旧福島県尋常中学校本館 基本データ
<住所>福島県郡山市開成5-25-63
<TEL>024-938-0778
<営業時間>10:00~17:00(最終入館は30分前)
<休業日>月曜日(休日は営業、翌日休館)
年末年始 12月28日~1月4日
冬季期間 1月・2月の平日
<駐車場>あり(20台)
料金
大人 300円
高・大学生 200円
小・中学生 100円
行き方・アクセス
<電車>JR東北新幹線・東北本線「郡山駅」から福島交通バスで「安積高校」下車すぐ
<車>東北自動車道「郡山IC」から約20分
風格漂う建築物「郡山市郡山公会堂」
大正時代に郡山市制施行を記念して建てられた「郡山市郡山公会堂(こおりやましこおりやまこうかいどう)」。郡山市の歴史とともに歩んできた、時の重みを感じる洋館は、国の有形文化財に登録されています。
福島県郡山市は、音楽活動が盛んで”楽都郡山”とも言われています。郡山市郡山公会堂は現在でもコンサートなどに利用されていて、郡山市のシンボル的な存在。
洋風なタイルや壁面、時計塔が素敵なので、建築を観賞するだけでも十分楽しめます。
春は、時計塔の近くの桜が満開になり、お花見スポットとしても人気です。
郡山市郡山公会堂 基本データ
<住所>福島県郡山市麓山一丁目8-4
<TEL>024-934-1212(教育委員会中央公民館)
<営業時間>9:00~21:00
<休業日>毎月第3日曜日
年末年始 12月29日~1月3日
<駐車場>あり(※向かいの麓山地区公共施設利用者駐車場)
※2022年3月1日より、立体駐車場建設に伴い「麓山地区公共施設利用者駐車場」の一部は利用できなくなり、「臨時駐車場」(上下水道局敷地内)が利用可能となります。
行き方・アクセス
<電車>JR東北新幹線・東北本線「郡山駅」から福島交通バスで池ノ台経由「郡山中央図書館」下車、徒歩2分
<車>東北自動車道「郡山IC」から約25分
人々の声と力で蘇った「大正ロマンの館」
JR郡山駅から電車一本で行ける矢吹駅。現代アートのようにユニークな外観の駅を出て5分ほど歩くと、駅舎とは対照的にレトロで瀟洒な建物が。
「大正ロマンの館」は、大正時代に住居兼病院として建てられた洋風建築で、2階は誰でも無料で自由に利用が可能な学習スペースと、予約制の貸し会議室、1階は「SuCRE(シュークル)」という地元の農産物を提供するカフェになっています。
東日本大震災により大きな被害を受けましたが、多くの人々の声と力で、2年間の修復工事を経て生まれ変わりました。大正ロマンの館は復興のシンボルです。
当時の趣がしっかり残されている店内で、地元の食材を使ったランチやスイーツを楽しんで。
大正ロマンの館 基本データ
<住所>福島県西白河郡矢吹町本町161-7
<TEL>0248-21-8883
<営業時間>9:00~19:00
<休業日>火曜日
<駐車場>あり 8台(無料)
料金
見学、学習スペース使用無料
行き方・アクセス
<電車>JR東北本線「矢吹駅」から徒歩で約5分
<車>東北自動車道「矢吹IC」から約5分
SuCRE 基本データ
<住所>福島県西白河郡矢吹町本町161-7 「大正ロマンの館」1階
<TEL>0248-21-8883
<営業時間>11:00~21:00(L.O.20:30)
<休業日>火曜日
<駐車場>あり(まちなか駐車場)
※「SuCRE」は2022年3月までの期間限定営業。2022年4月以降は別の飲食店になる予定。
牧歌的な美しい景観を楽しめる「アンナガーデン」
福島県の西側にある、吾妻連峰の山麓に位置する「アンナガーデン」。聖アンナ教会を中心に洋館が立ち並び、まるでヨーロッパの田舎を旅しているような気分にひたれるスポットです。敷地内には、アンティーク雑貨やアクセサリー、インテリアなどを扱うセレクトショップや、地ビールやピザなどのグルメが楽しめる飲食店、伝統こけしを展示している記念館や押し花と昆虫の館など、個性豊かな19もの施設があります。
小型の富士山を思わせる「吾妻小富士(あづまこふじ)」が望めるロケーションで、四季折々の風景を楽しみながら散策するのも楽しみのひとつ。福島市内を見下ろせ、夜景スポットとしても人気です。
アンナガーデン 基本データ
<住所>福島県福島市荒井横塚3-183
<TEL>024-593-0639(西田記念館)
<開園時間>10:00~18:00(店舗ごとに異なる)
<閉園日>なし(店舗ごとに異なる)
<駐車場>あり(無料)
行き方・アクセス
<電車>JR東北新幹線「福島駅」から福島交通バスで「自治研修センター」下車、徒歩で約10分
<車>東北自動車道「福島西IC」から約10分
美しい景色をつまみに地ビールで乾杯「みちのく福島路ビール」
アンナガーデン内にある、家族経営の小さなクラフトブルワリー「みちのく福島路ビール」。ユーロモルトとチェコホップを、ドイツ酵母で一桶ごとに手仕込みするという本格派のビールのほか、福島米、りんご、桃など、福島ならではの材料を使ったビールも堪能できます。
吾妻連峰を一望できるテラス席で、山の澄んだ空気と壮大な景色を楽しみながら味わうビールは格別です。
売店で販売しているビールはお土産におすすめ。地方発送もできます。
みちのく福島路ビール 基本データ
<住所>福島県福島市荒井横塚3-183 「アンナガーデン」内
<TEL>024-593-5859
<営業時間>10:00〜17:00
<休業日>年末年始
<駐車場>あり(アンナガーデン駐車場)
バリエーション豊かな“美人の湯”が自慢の宿「安達屋」
「高湯温泉」は、山形市蔵王温泉、米沢市白布温泉とともに「奥州三高湯(おうしゅうさんたかゆ)」に数えられる温泉街。ここには、訪れた人が“まるで湯の川のようだ”と称する大露天風呂や洞窟風呂が自慢の宿「安達屋」があります。
大きな囲炉裏のあるラウンジは、14時から22時までコーヒー、紅茶、ソフトドリンクが無料で提供されている、くつろぎの空間です。夕食後のデザートもここで楽しむことができます。
温泉は青みかがった乳白色。キズ、慢性疲労、冷え、肩こりなど様々な効能があり、浸かっているとお肌がしっとり。安達屋の温泉は”美人の湯”としても知られています。
名物の大露天風呂「大気の湯」は、野趣溢れて開放感あり。大気の湯は混浴ですが、バスタオルや湯浴み着などをつけて入れるので安心を。18時から21時までの女性専用タイムも設けられています。
もちろん女性専用の露天風呂も別にあり、打たせ湯、寝湯、洞窟風呂などバリエーションも豊富。ゆっくりと心身ともに癒されて。
客室は、和モダンの温かみのある広々としたお部屋。
窓辺でお茶を飲みながら、読みかけの本を片手に外の景色も眺めつつ、ゆったりとした時間を過ごせます。
宿のもうひとつの自慢である、囲炉裏を囲んでの夕食は個室で。囲炉裏焼きと季節の創作コース料理が味わえます。
炭火でおこした囲炉裏で焼きあげた川の幸・山の幸は絶品。マリアージュを楽しむお酒のラインナップも豊富です。
朝食は、暖炉のある雰囲気のいいラウンジで優雅に。メニューは白米かお粥が選べる木箱に入った和定食。セルフサービスのパンやコーヒーがあるのも嬉しいポイントです。
温泉と食、そして寛ぎの時間。また泊まりたいと思わせてくれる魅力のある宿です。
安達屋 基本データ
<住所>福島県福島市町庭坂字高湯21
<TEL>024-591-1155
<駐車場>あり
行き方・アクセス
<電車>JR東北新幹線「福島駅」からタクシー約30分、または福島交通バスで約40分「高湯」下車すぐ
福島駅から無料送迎あり(予約制)
<車>東北自動車道「福島西IC」から約40分
郷愁を誘う、懐かしい光景に出会う「中通り」
関東からアクセスがよく、プチ旅や週末旅行におすすめの福島県。「会津地方」「中通り」「浜通り」の3つのエリアのうち、中通りの魅力をお届けしました。
東北自動車道や東北新幹線、福島空港からアクセスもよく、気軽に出かけられる中通りへ、ロマン溢れるムード満点な光景に出会いに行ってみませんか?
「会津地方」「浜通り」の魅力も、ぜひご覧ください。
AOI
プロトラベラー/動画クリエイター
東京と高知を拠点に、旅とライフスタイルをカメラで表現するクリエイター。旅先や日常のワンシーンからインスピレーションを受け、独自の目線で切り取ったエモーショナルな作品を発信している。
Chihiro
プロトラベラー/街並みを散策しながらカワイイモノ・ヒト、文化に触れる旅行スタイルが好き。コーヒーとチルライフを愛する博多っ子。