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【#伝わるクリエイティブ:3】龍崎翔子

商品を魅力的に伝えなければならい広告写真。自身の価値観やメッセージを発信するオリジナルワーク。
人の心を動かす、欲求を掻き立てるようなクリエイティブはどのように生まれるのか?クリエイターたちの「伝える力」に迫ります。
今回は、ホテルプロデューサーの龍崎翔子さんです。

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龍崎翔子

ホテルプロデューサー 1996年生まれ、京都府出身。2015年、東京大学在学中に起業。北海道・富良野の『petit-hotel #MELON』に始まり、大阪・弁天町『HOTEL SHE, OSAKA』、京都・九条『HOTEL SHE, KYOTO』、神奈川・湯河原『THE RYOKAN TOKYO』、北海道・層雲峡『HOTEL KUMOI』をプロデュース。2021 年10 月には金沢・香林坊に蒸溜所併設のブティックホテル『香林居』をオープン。

空気感を伝えるクリエイティブディレクション

現在までに6軒のホテルのクリエイティブディレクションをしてきた龍崎さん。各ホテルの魅力を伝えるためのビジュアルをフォトグラファーと一緒に作り上げています。
「その土地の纏う空気感を表現できる方に撮ってもらいたいので、作品とホテルのムードとの相性を重要視してフォトグラファーを選んでいます。基本的には言語的なコミュニケーションをなくしてもハマるほど付き合いが長かったり、お互いをよく知っている方にお願いすることが多いですが、Pinterestなどでイメージボードを用意して、どんなビジュアルにしたいかを視覚的に伝えたり、その方の過去の作品からイメージが近いものを選んで伝えることもあります。そうやって作っていったビジュアルを見て、お客様に実際にホテルに来ていただけるのはとても嬉しいですし、私たちが気づいていなかったホテルの切り取り方をお客様に発見してもらえるのも、とても嬉しいです」。

1.エリアが纏っている温度や湿度を伝える

「キービジュアルとなる写真を撮るときは、なるべく一枚絵でそのホテルの表している世界観が伝わるように、と心がけています。例えば、『HOTEL SHE, OSAKA』の初期のビジュアルでは、ベッドと妖艶な女性をHOTEL SHE,のメタファーとして表現。光の入り方や、ノイズの入れ方など含めて、そのエリアが纏っている温度や湿度が伝わるように心がけています」。

Photo:延原優樹 @yuki_nobuhara

「”弁天町にdope なホテルができる”と言うことを伝えたく、はじめてディレクションしたHOTEL SHE,OSAKA のティザーキービジュアル。これが原点です」。

2.SNS用写真では真似できる構図を意図的に作っていく

「各ホテルのSNSには、お客様がギリギリ再現できるような写真を意図的にポストしています。特にInstagramのフィードはUGC(ユーザーが作るコンテンツ)のお手本だと捉えているので、特別な機材を使わずに、モデルを入れて平面的な写真にしています」。

Photo:甲斐伊織 @iori_kai

「HOTEL SHE, OSAKA のSNS 用素材で、お客様がホテルで楽しんでいるような様子を撮って欲しいとオーダー。こういう楽しみ方、こういう構図の写真が撮れる、ということが伝わるようディレクションしました」。

「SHE, OSAKAでは、実際にホテルスタッフが日常生活の中で撮影した写真を交えながら投稿したり、SHE,KYOTOの場合は定期的にフォトグラファーを入れてちょっとドリーミーな雰囲気の写真を撮ったり。ブランドマネージャーとフォトグラファーとデザイナー、そしてホテルスタッフが協力しながらSNSを運用しています」。

3.ホテルには「伝えたくなる」クリエイティブ設計を忍ばせる

「UGCには良い面と悪い面があると思いますが、やはり実際に体験し商品の価値を知った方が自身の言葉で体験を伝えてくれることは、非常に大事だと思っています。また、その独自性を言葉で編集しやすいように、また写真で伝えやすいようにはじめから商品を設計しておくことも必要です。また、お客様が真似しやすいようなお手本を、各所に忍ばせておくのもポイントです」。

「HOTEL SHE, KYOTO を象徴する、リブランディング後のSNS 用素材として使用した写真。性別関係なく音楽を楽しめるホテルだということが表現できた一枚です」。

4.言葉だけでは伝えきれないムードを写真に込める

「私にとって写真とは、言葉では伝えられない空気感やムード、そして遊び心を伝えられる手段です。撮っている人と写っている人の関係性や、そこに流れる空気感が非常に重要で、その日撮影をするメンバーのバイブスが一致したときに、最高の写真を撮ることができるのかなと思っています」。

Photo:大森めぐみ @meg_omori Direction:鈴木龍行

Photo:大森めぐみ @meg_omori Direction:鈴木龍行

「この二枚はコーポレートのキービジュアルです。刹那的でありながら意志ある雰囲気で撮りたい、とオーダーしました。L&G の雰囲気や思想が表現できた写真として、かなり気に入っています」。

龍崎翔子 Instagram
龍崎翔子 Twitter

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