目に見えるもの何もかもが豪華絢爛な「ホテル川久」
ホテル川久は、本州最南端のリゾート・南紀白浜にあり、目の前には広大な田辺湾が広がります。その姿は、まるで海に浮かんでいるようで、遠くからでも圧倒的な存在感を放ちます。建物は、建築家、永田祐三氏が監修し、ヨーロッパ、イスラム、中国、日本と、世界各国から集めた一流職人による匠の技を集結して造られました。まさに贅を尽くした「夢の城」は、バブル絶頂期の1991年に完成。総工費400億円、建設期間2年をかけて建設されました。
独自の世界を極めたホテル川久は1993年、最も優れた建築に授与される「第6回村野藤吾賞」を受賞しています。
かつて皇帝以外は使用禁止だった瓦がふんだんに使用された屋根
屋根に使用されているのは、中国・北京の宮殿「紫禁城(しきんじょう)」と同じ、目にも鮮やかな「老中黄」という色の瑠璃瓦。かつて皇帝以外使うことが許されなかった瓦が、47万枚使われています。入り口の庇は、高知城にも使われた土佐漆喰仕上げ。外壁はイギリスIBSTOK社製の煉瓦でデザインされていて、73種類140万個の様々な煉瓦の組み合わせで巧妙な模様を作り出しています。
空を飛ぶように出迎えるうさぎのブロンズ像はイギリスの彫刻家、バリー・フラナガン氏の作品。幅6mの世界最大級の鴟尾(しび)で、ホテルのシンボルです。
金箔が貼り巡らされた圧巻のエントランスホール
ホテルの顔ともなるエントランスホール。館内に一歩足を踏み入れると、一際光彩を放つ天井高のドームには、22.5金で1ミクロンのドイツ製金箔が約19万枚貼り巡らされています。手掛けたのは、フランスの人間国宝であり世界一の金箔職人、ファブリス・ゴアール氏。5cm正方形の金箔を1枚ずつ手作業で貼り付けたのだとか。金箔の純度は22.5金で、陽にあたる時最も美しくロビーを照らすように計算されています。この金箔天井は、2020年に「最大の連続して金箔押しされた天井」(金箔表面積1056.97㎡)として、 ギネス世界記録™に認定されています。
その輝く天井を、ウィーンのオペラハウスなども見られる「シュトックマルモ(石膏擬石技法)」と呼ばれる特殊な技法で作られた24本の柱が支えています。 この柱はなんと1本1億円。
面積約1,500㎡の床にはローマンモザイクタイル(約1cm角のモザイク)が。イタリアのフリウリ地方のモザイク職人が、一枚ずつ手作業で床に埋め込んでいます。
エントランスホールには、金のゴージャスな螺旋階段が、天井から吊り下げられたような形で設置されています。2階へ繋がる螺旋階段を上りながら、ローマンモザイクタイルの床を眺めると、全体がよく見渡せます。この螺旋階段はドラマのワンシーンで使用されたことも。
開放感のあるロビーラウンジ
6mの大きなガラス窓から田辺湾を一望できるロビーラウンジ「MUSEE(ミュゼ)」。ヴェネチアンガラスの繊細なシャンデリアが印象的です。足元には職人たちの手作業によるモザイクの床が広がり、どこを切り取っても絵になります。目の前の絶景と素敵な空間に囲まれて、ホテルオリジナルスイーツを楽しんで。
目も舌も楽しい、ホテル川久名物「王様のビュッフェ」
ホテル川久で人気なのが、北海道と紀州の豪華食材がいただける「王様のビュッフェ」。王様のビュッフェ目当てにホテル川久に宿泊する人がいるほど。ずらりと並んだ彩り豊かな料理を見るだけで心が躍ります。寿司やステーキ、天ぷらなどは目の前で調理してくれ、出来立てを味わえます。
朝食では、好きな食材を好きなだけ載せた豪華オリジナル海鮮丼が人気。また、ライブで焼き上げるとろふわフレンチトーストやオムレツ、目の前で握ってくれるおにぎりなどもあり、朝から心もお腹も大満足です。
ホテル川久の専属パティシエが創り出す、見た目も美しい繊細なスイーツの数々も外せません。
客室は全室スイート
客室は全室オーシャンビューのスイートルーム。どの部屋も十分な広さがあり、ゆったりとくつろげる贅沢空間になっています。格調高いイギリス王室御用達のインテリアは、全ての部屋がそれぞれに異なります。
ホテルを代表する「カワキュウスイート」から、日本の畳文化を堪能できる和モダンのお部屋や、メゾネットタイプのお部屋など、それぞれの用途に合わせた部屋選びができます。お気に入りのタイプの部屋で、優雅なくつろぎ時間を過ごして。
歴史ある白浜温泉が堪能できる2つの温泉サロン
ホテル川久で入れるのは、日本三古湯のひとつ、南紀白浜温泉。古くは万葉集や日本書紀にも紹介された日本を代表する温泉です。ホテル内には2つの温泉サロンがあり、それぞれ違った楽しみ方で名湯にひたれます。
温泉サロン ロイヤルスパ「悠久の森」は、緑豊かな森の中に佇む憩いの場。露天風呂は和洋の趣を設えた造りで、大地から湧き出る白浜の湯を堪能できる純和風の岩風呂と、ミクロの泡が肌を優しく刺激するシルキーバスが楽しめます。広がる空を眺めながらのんびりすれば、日頃の疲れが癒されるのが実感できるはず。
温泉サロン「ROYAL SPA」は、石造りの重厚な空間と、その奥に広がるオーシャンビューが安らぎを与えてくれる半露天風呂が名物。他にも、暖炉の炎のゆらぎを眺めながらのんびり語らう暖炉ベンチやシルキーバス、寝湯、サウナ、冷水風呂、と充実した優雅なスパタイムを過ごせます。
体に優しく清潔なオゾン殺菌を使用した室内プールもあるので、子連れには嬉しいポイント。プールの他に、水着のまま入れるサウナや、見晴らしのよいジャグジーも併設しています。
ホテル川久(ほてるかわきゅう)/和歌山<日本>
ホテル川久 基本データ
<住所>〒649-2211 和歌山県西牟婁郡白浜町3745
<TEL>0739-42-3322
<駐車場>あり(宿泊者は無料)
行き方・アクセス
<車>阪和自動車道・紀勢自動車道「南紀田辺IC」から約20分
<電車・バスorタクシー>JR西日本「白浜駅」から無料マイクロバスorタクシーで約10分
<タクシー>「南紀白浜空港」からタクシーで約10分
宿泊しなくても「川久ミュージアム」で数々のアート作品が見られる
館内のオブジェやインテリアなど、目にするもの全てがアートな空間となっているホテル川久は、2020年からは私設美術館「川久ミュージアム」としても本格始動。宿泊しなくても、ホテルの豪華な建造物の他、インテリアや絵画など、創業当時より世界各国で買付けしたオーナーコレクションの数々を見ることができます。通路には、ダリやシャガールなど名だたる画家の作品がずらり。
2022年6月には、川久ミュージアムとしての初の企画展「KAWAKYU ART Exhibition 2022」を開催。開催期間中は、エントランスホールに来場者を迎える巨大なオブジェがあったり、寿司カウンターにネオンサインの作品があったりなど、館内の全スペースを使って合計12点の作品が展示されました。
川久ミュージアム 基本データ
<TEL>0739-42-2662
<開館時間>10:30~18:00(入場は閉館の30分前まで)
<休館日>年中無休
<駐車場>ミュージアム専用駐車場あり
入場料
大人 1,000円(税込)
高校生・大学生 800円(税込)
中学生以下 無料
※学生証の提示が必要
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