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【リレー連載#12 酒井貴弘】フォトグラファー12名がカメラをつなぐ#PENのある生活

コンパクトで高機能、おしゃれなミラーレス一眼カメラとして人気の「OLYMPUS PEN(オリンパス ペン)シリーズ」 。今回は、人気のPENシリーズに加わった最新機種「OLYMPUS PEN E-P7」で、12名のフォトグラファーにそれぞれの日常を自由に表現していただきました。フォトグラファーからフォトグラファーへ、カメラをつなぐ、リレー形式でお届けします。
連載最終回となる12人目は増田彩来さんから最後のバトンを受け取った、フォトグラファーの酒井貴弘さんです。

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【リレー連載】フォトグラファー12名がカメラをつなぐ #PENのある生活

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酒井さんにとっての日常とは?

「撮ろうと決めてからスイッチを入れるタイプで、普段から常に写真を撮っているというわけではないですが、不意に撮りたいと思うのは美しさを感じた瞬間や、記録として残したいと思う瞬間に出会ったときです。見慣れた光景にも絵になる要素は様々あって、特に光に注目してみると、いつもとは見え方が変わることがありますね。日常のなかで、いい光を探すだけでも絵になるシーンに出会えます。また、日常で撮るポートレートに関しては、その人物との関係性が見えるような写真が絵になるな、と思っています」。そんな酒井さんにとって、日常を撮ることの意味とは? 「瞬間を記録するという写真本来の役割も重要だと思いますが、自分にとっては確認と発見という意味が大きいですね。日常はその大切さに気付きにくいけれど、一番大切なもの。写真を撮ることで、その“尊さ”を再確認できたり、“美しさ”や“面白さ”を発見できたり、普段見過ごしてしまっているものに気付くことができると思います」という酒井さんに、大切な日常をPEN E-P7で撮り下ろしていただきました。

フォトグラファー 酒井貴弘がPEN E-P7で切り取った日常

ふと見かけたビルの壁をアートフィルターでグラフィカルに

露出自動 レンズ M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 EZ 焦点距離 14.0mm シャッタースピード 1/100秒 F値 f/4.5 ISO 200 アートフィルター ポップアートⅠ

PEN E-P7を持ち歩いて、仕事の移動中に撮影したスナップ写真。「普段、生活しているなかにある美しい瞬間を捉えたいと思って、街中で見つけたビルの壁を撮りました。壁の色や素材が面白かったので、グラフィカルな切り取り方に。光が強く当たっている部分と影の部分を混ぜているところがポイントです。アートフィルターのポップアートⅠで色がビビッドになり、さらにキラキラのエフェクトをつけられるスターライト効果で光の反射が輝いて、肉眼で見た光景と違う絵を作ってくれています」。レンズは今回、一番活躍したという標準ズームレンズM.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 EZを使用。「かなり薄いレンズなので、カメラ本体と合わせてもポケットに入るサイズになり、持ち運びが便利。広角からズームまでしっかりと撮れるので日常を撮ったり、街中でスナップしたりするときに重宝しますね」。

普段見過ごしている日常の美しさをマクロで視点を変えて

マニュアル露出 レンズ M.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macro 焦点距離 30.0mm シャッタースピード 1/400秒 F値 f/3.5 ISO 1000

夕暮れどき、散歩中に見つけた花を撮影。「日常のなかにある、普段は気付かないような美しさを見つけたいと思って撮った写真です。いつもとは視点を変えてみようと思い、マクロレンズを使って、どこにでもあるような草っ原の花を開放で撮影。背景が大きくボケるようにして一輪を際立たせました。写真の向きも縦位置にして、見慣れたものを見慣れない構図になるよう意識しています」。使用したレンズはM.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macro。「ポートレートの撮影でも使いましたが、近距離で撮りたいときにかなり接近できて、撮影のバリエーションが作れるので、表現の幅が増えますね。近接での撮影でも描写がきれいで、色もよく出たと思います」。

子供の成長を光とともに未来を見つめるように表現

マニュアル露出 レンズ M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8 焦点距離 25.0mm シャッタースピード 1/4000秒 F値 f/2.2 ISO 400

「何の変哲もない家族の日常にも、毎日変化があって、かけがえのない瞬間がたくさんあります。これは家族で買い物に出かけた際に夕日のきれいな場所を見つけて、そこで息子を撮影した写真。子供の成長を表現として写せたらと思っていたのですが、PEN E-P7が小型軽量で気軽に持ち歩けるからこそ、撮れた1枚ですね」と酒井さん。光の入り方を注視して、マニュアルで撮影。「逆光をきれいに捉えてくれるM.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8を使って、未来を見つめるような表現にしたいと思いました。レンズとしてはとても軽く、持ち運びもしやすい。F1.8という開放値が大きなボケを作ってくれますし、立体感のある写真が撮れると思います。特に光の捉え方が美しく、逆光のときのフレアの感じも個人的には好みでした」。

その場の空気感や被写体のナチュラルな魅力を狙って

マニュアル露出 レンズ M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 EZ 焦点距離 17.0mm シャッタースピード 1/500秒 F値 f/3.8 ISO 400

ポートレートを得意とする酒井さん。夕方の河川敷で、散歩がてらに撮影した写真。「プロのモデルを撮るポートレートというよりも、被写体との関係性や日常的な面が見える写真にできればと思い、普段はモデルをしていない友人を撮影しました。自然な魅力を写したかったので、横を歩いて、話をしながら撮っています。そのときの空気感や関係性を残すために、動きのある瞬間を狙いました」。カメラ片手に持って歩きながら撮影できるのも、コンパクトで軽量なPEN E-P7ならでは。「自然な瞬間を収めることができたと思います。この写真は標準ズームレンズを使って、マニュアルで撮影しました」。

差し込む光に透ける毛先と表情をフレアで優しげに演出

マニュアル露出 レンズ M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8 焦点距離 25.0mm シャッタースピード 1/400秒 F値 f/3.5 ISO 400

少し西日になってきた夕方の時間帯、車の助手席に座っている友人を撮影。「車内に差し込む光がきれいだったので、それを活かした表現をしたいと思って。彼女の内側にある煌めきみたいなものが写ったらいいなと思いながら撮影しました」。レンズはM.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8を使用。「このレンズは光の捉え方がきれいなので、逆光が強く入るところを探し、あえてフレアが出るようにしました。実際ちょうどいい具合に出て、このレンズの良さが表れていたと思います。光に透ける毛先とその奥に少しだけ見える表情が美しかったので、それを狙いました」。

楽しそうな雰囲気と動きのある一瞬をリアルに切り取る

マニュアル露出 レンズ M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8 焦点距離 25.0mm シャッタースピード 1/250秒 F値 f/3.5 ISO 400

酒井さんが撮る人物写真はナチュラルな表情でありながら、被写体のキャラクターが伝わってくるのが魅力。「この写真は歩道橋で楽しそうに遊んでいる雰囲気を残しながら、彼女の無邪気な魅力を写したいと思って撮影しました。実際に手すりの陰から出てきてもらった瞬間を撮ることで、自然な一瞬を切り取っています。遊びながら写真が撮れるのは、機動性の高いカメラだからこそ」。こだわりはあえてモデルにピントを合わせていないこと。「ピントは奥に合っていて、被写体はボケているのですが、それがリアルさや勢いみたいなものを表現していると思って、この写真を選びました。レンズはM.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8を使って、マニュアルで撮っています」。

陰影のある雲を印象的に写し出す光の線とスカイライン

レンズ M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8 焦点距離 25.0mm シャッタースピード 1/4000秒 F値 f/3.5 ISO 400

ポートレートに定評のある酒井さんによる、ドラマティックな写真がこちら。「撮影中にふと見上げた空がきれいで、その光景を写真に収めました。西日の時間帯に、雲間から光が差し込むところです。そのときの情景が残るように、空だけでなく建物の輪郭や街並みも入れています。雲が印象的になるように雲の形のバランスを見ながら、光の線がわかるように暗めに撮影しました。ポートレートの撮影をしている最中だったのですが、流れを壊さずにそのまま景色を撮影できる、シンプルな操作性がいいですね」。レンズはM.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8を使用。

マクロレンズで思いきり表情に接近して迫力たっぷりに

マニュアル露出 レンズ M.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macro 焦点距離 30.0mm シャッタースピード 1/200秒 F値 f/3.5 ISO 400

夕日の頃、河川敷の芝生の上に寝転んでもらって撮影したカット。「この日の撮影は動きのある写真が多かったので、少し違った雰囲気の写真も残したいと思いました。オレンジ色の夕日が照らす色合いも活かして、いつもとはちょっと違う彼女の魅力を表現できればと思い、ぐんと寄って表情を狙っています」。レンズはM.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macroを使用。「マクロで画面いっぱいに収められるようにして撮影。光と影の部分を作ることで画面のなかに明暗さを出し、メリハリを作っています。思いきり近づくことができるレンズで、迫力のある表現ができました」。

酒井さんが「OLYMPUS PEN E-P7」を使ってみて感じたこと

今回初めてPENを使用したという酒井さん。実際に手にしたとき、まず軽さに驚いたそう。「フルサイズとはいえミラーレス一眼を使うことが多いので、軽いといわれるタイプのカメラには慣れているつもりでしたが、それでもPEN E-P7は持った実感として、驚くほど軽いという印象。子供と一緒に出かけるときや散歩のときに持ち歩くのにちょうどよいコンパクトさで、携帯していることも気にならないくらい。いつでも気軽に使えるカメラだなと思いました。実際に使用してみると描写も良く、想像よりさらにきれいに撮れると感じましたね。僕はポートレートをメインに撮っていますが、特にスナップ感覚で撮るポートレートとすごく相性がいいと思います。街中を歩きながら、遊びながら、モデルさんと話しながら、自然な空気感のまま気楽に撮れることが魅力ですね。ファインダーがないこともあって、おそらく撮られる側も威圧感を感じることなく、気を張らずに撮影できたのかなと思いました」。そんな酒井さんが気に入った機能は?「アートフィルターのポップアートにキラキラのエフェクトがかけられるスターライト効果が面白かったです。特にスナップに使えました!」。

酒井貴弘

フォトグラファー 1986年生まれ、長野県出身。カメラ歴5年。ポートレートやスナップを中心に、広告案件やタレント・モデル撮影、ファッションの分野で関東を拠点に活動。「私が撮りたかった女優展」への参加や、NGT48本間日陽1stソロ写真集の撮影など、俳優やアイドルの撮影に強みを持つ。SNSではフォロワー延べ13万を超え、独自のフォトグラファーキャリアを模索している。写真系オンラインコミュニティ「アマカラ写真部」を主催・運営。メンバーは現在100名程度が在籍中。

酒井貴弘 Instagram
酒井貴弘 Twitter

今回でついに最終回!

酒井さんがPEN E-P7の最後のバトンを受け取ったのは、プライベートでも親交があるというフォトグラファーの増田彩来さんから。酒井さんに増田さんの印象をお聞きすると……、「さらちゃんが高校1年生のときに知り合って以来、一緒に撮影にも行きますし、プライベートでも家族ぐるみで仲良くしています。写真の仕事という面では、彼女の活躍にいつもいい刺激をもらっていますね。歳は離れていますが、友達のような、いいライバルのような、親戚のような、そんな存在だと思っています」とのことでした。
フォトグラファー12名がPEN E-P7をつなぐリレー連載も、ついにフィナーレ。さまざまな視点、それぞれの作風で、PEN E-P7ならではの豊かな表現力と高い機能性を活かした日常写真が勢揃いしました。これまでのリレーを振り返りながら、12名のフォトグラファーの個性あふれる作品をじっくりとお楽しみください。

リレーに使用したカメラ「OLYMPUS PEN E-P7」商品情報

「OLYMPUS PEN E-P7 ボディー」
オープン価格
カラー:シルバー/ホワイト

「OLYMPUS PEN E-P7 14-42mm EZ レンズキット」
オープン価格
キット内容:
ボディー(シルバー/ホワイト)
M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 EZ
※装着されるレンズはボディー色ホワイトの場合はシルバー、ボディー色シルバーの場合はブラックとなります。

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