menu

<Nikon Creatorsの履歴書>第5回:yuco「Zは私に大きな変化をもたらせてくれた」

Nikonのカメラとレンズをこよなく愛するクリエイターを12回にわたって紹介する連載「Nikon Creatorsの履歴書」。Nikonと出会って、表現の幅が広がったり、作風に変化が起きたり、“撮る”人生に大きな影響があったという12名にフォーカス。カメラを好きになったきっかけや写真の道を目指した経緯をはじめ、Nikonとの出会いや、Nikon Zシリーズと一緒に歩んできた道のりを振り返りながら、作品とともにそのヒストリーを紐解きます。
第5回はNikon Zシリーズと出会って、仕事の幅も大きく広がり、撮ることを純粋に楽しめるようになったというyucoさんの履歴書をお届けします。

  • 作成日:
  • 更新日:

yuco

トラベルブロガー
茨城県出身。カメラ歴15年。フォトグラファーとして観光系PRや企業SNSの写真撮影。SNSではおしゃれな写真の撮り方、加工術、動画編集の方法などを発信している。

yuco Instagram
yuco Twitter

【BIOGRAPHY】
<2004年>
美容部員として会社勤務(〜2014)
<2013年>
Instagramを始める
<2014年>
GENICのイベントに参加
<2015年>
海外旅行に行くようになり、 ブログをスタート
<2016年>
Instagramやブログがきっかけで旅のお仕事を始める
<2017年>
ミラーレスカメラを使い始める。Vlogに興味を持ち、動画のオンラインサロンに入る
<2020年>
GENIC WEBで「yucoの加工レシピ」コラム連載スタート
<2021年>
お仕事でNikon Z 5 と出会う
<2022年>
企業用SNSの写真撮影に携わるようになる
<2023年2月>
CP+2023オンライン登壇。動画撮影の案件が増える

私とカメラの関係の始まり

小学生の頃のインスタントカメラに始まり、トレンドを追いながらミラーレス一眼へ

写真を撮り始めたのは小学校高学年の頃。当時インスタントカメラが流行っていて、常にバッグの中に入れて、友達との毎日を撮影していました。
中学・高校時代もインスタントカメラを持ち歩き、文化祭や体育祭などのイベントや学校での何でもない日常を記録。当時は写真にポスカで絵や文字を書くのが流行っていたので、プリントして落書きした写真をコルクボードに貼って、コレクションするのが好きでしたね。写真を撮ること自体も楽しかったですが、それ以上に撮った写真をアルバムにして友人のバースデーに贈ると喜んでもらえるのがうれしくて、いろいろな写真を撮るようになりました。

20歳の時に初めてコンデジを手にしたのがMy First カメラ。手頃なお値段で、コンパクトで四角い見た目が可愛く、簡単な操作性がお気に入りでした。スライドで電源がONになって起動させやすく、撮りたいタイミングですぐに撮れるのが楽しかったですね。当時はただオートで撮るだけで、細かい機能などは全然使っていませんでした。デコ電が流行っていたので、その流れでカメラもラインストーンでデコって、キラキラと派手にしてオリジナリティを出していたのも懐かしいです。
その後、好きなブロガーさんが使用していた、セルフィーしやすいコンデジを真似して購入。その頃は彩度が高い鮮やかな写真が流行っていて、そのカメラはフィルターなしでそういう写真が撮れたので、そのままSNSにアップしていました。また水に強いカメラだったので、水中写真を楽しんだ記憶があります。
Instagramを使い始めてからは、少しレトロな雰囲気の写真がマイブームになり、それに適したコンデジに買い替え。さらにアクションカメラを購入してからは、動画を撮ることにも興味が出てきました。ちょうど海外旅行に行く機会も増えてきた頃で、撮った動画を編集して #yuumovie というハッシュタグを付けて投稿するのにハマっていましたね。
2019年、お仕事で初めてミラーレス一カメラを使用し、そのきれいな写りに感動。この頃からセルフィーを撮ることが減り、写真を作品として残したいと思うようになりました。

撮影機材:Z 5 + NIKKOR Z 50mm f/1.2 S
「宮古島で、海に向かって走っていた友人の後ろ姿をパシャリ。海が見えて、思わず小走りになっているワクワク感もありつつ、道の手前の緑を前ボケで入れることで、奥行きを感じる1枚に」。

Instagramがきっかけでトラベルブロガーに

もともとは旅よりも写真を撮ることが好きでした。旅する中で自分が見た景色を思い出として残したいという想いから、趣味で撮った写真をSNSに投稿するようになったのが2014年頃。Instagramを頻繁に見るようになったタイミングで、海外の旅をアップしているインスタグラマーのファンになり、訪れている場所や写真の撮り方などを真似するように。その後、その方がブロガーでもあることを知り、2015年、私も憧れてブログを始めたのが、トラベルブロガーになったきっかけです。当時のInstagramは写真を1枚しか載せることができず、より詳しくいろいろなことを伝えたい場合にブログを利用していました。ブログは私の現在の活動の原点でもあります。

撮影機材:Z 5 + NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR

GENIC WEBの「yucoの加工レシピ」は全100回の長期連載に

「yucoの加工レシピ」

流行をいち早くキャッチするのが得意で、旅やお出かけの情報、写真編集や加工、動画のスタイルなどについてブログを書き続けていたところ、GENICに声をかけてもらい、2020年、GENIC WEBで連載「yucoの加工レシピ」をスタート。約3年にわたり、100回も続けることができました。連載中は常に世界のトレンドをInstagramでリサーチ。見つけたネタは鮮度が高いうちに発信することを心掛けていましたね。私は写真も加工も撮影も、好きなスタイルが決まるとそれに偏るタイプでしたが、連載を始めてからはこだわりにとらわれすぎず、柔軟にいろいろなことを試したり、受け入れたりするように。「まず、やってみる」「真似してみる」など、ファーストステップが小さくなったことで、体験してみてこそわかる良さに気づくことができたし、得るものも多くなり、自分の引き出しが増えたと思います。色味や画角など写真に関しても、たくさん学びや発見があり、進化し続けることができた気がします。読者さんからも、すぐに試してみました!いつも素敵な情報を教えてくれてありがとう、などとDMをいただき、反応をダイレクトに知ることができたのも励みになりました。

読み込み中

コラム加工使用動画

撮影機材:Z 6II、Z 5、Z 30 + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S、NIKKOR Z 26mm f/2.8、NIKKOR Z 50mm f/1.8 S、NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR

2021年、Zシリーズと出会って

自分が思う以上の写真が撮れるのがうれしくてZ 5を購入

2021年、お仕事でZ 5を使わせていただいたのが、フルサイズカメラとの出会い。「こんなにきれいさが違うのか」と本当に驚きました。実は仲の良い友達が既に何人かZシリーズを使っていて、旅先などで触らせてもらう機会もあり、ちょうどNikonが気になり始めていた頃でもありました。初めてZ 5のファインダーを覗いて撮った時、今までカメラ越しに見ていた景色とは違った雰囲気を感じることができて、ワクワクしたことを思い出します。それまで愛用していた他メーカーのミラーレスカメラでも、f2.8のズームレンズを使用していましたが、同じf2.8でもフルサイズミラーレスのZ 5で撮ると、明るさや透明感が段違い!撮ることが本当に楽しくて、一瞬でZ 5が写し出す美しさの虜に。その時のお仕事ではZ 5を1ヶ月間使ったのですが、自分が思う以上の写真が撮れるのがうれしくて、そのまま購入に至りました。カメラは高いお買い物ではありますが、買って本当に良かったと思っています。

撮影機材:Z 5 + NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR
「去年亡くなった愛犬の写真は、Z 5を買ってすぐ、動物AFを試したくて撮影した1枚。撮られることが苦手だったのでなかなかカメラ目線をくれなかったのですが、Z 5が貴重な瞬間を捉えてくれました。大きなパネルに印刷​​してお部屋に飾っていますが、いつもこの角度で私を見ていたことを思い出します」。

ワクワクするほどきれいなファインダー越しの世界に魅せられて

撮影機材:Z 5 + NIKKOR Z 50mm f/1.2 S
「たまたま、お花と同じ色の服を着ていた友人を撮影。透明感はもちろん、草木を揺らす風の空気感やボケ感も好きで、思い出深い1枚です」。

Zシリーズの好きなところはなんといってもクリアな写り。一度使うと、これに勝るものはないと思うほどです。ベタッと平面的な再現にならず、立体感があるように撮れるので、パッとカメラを向けた先の世界を自分が見ている以上に美しく写し出してくれる。なにげない日常もキラキラ輝くような一瞬として残してくれます。それまでのスマホやコンデジで撮る写真も好きでしたが、同じ場所をZ 5で撮ると、ここに行ってみたい!と思うような素敵な写真が撮れるんです。地元・茨城にある公園もまるで海外のような雰囲気になって、その写真を見て、茨城に行ってみたいと言ってもらえた時はうれしかったですね。可愛いスポットや素敵な場所はどこかな?と探して、決まった構図で写真を撮ることが多かったのですが、Z 5を愛用するようになってからは、どうすればこの場所の魅力がより伝わるかな?ということを考えるようになりました。
あとは、Z 5はグリップがしっかりしていて握りやすく、安定感があり、軽量なところもお気に入り。レンズによっては大きさや重さが出ますが、単焦点のコンパクトなレンズだと、本当にフルサイズのミラーレスなの?と思うくらいの手軽さですね。

ポートレート撮影の楽しさを教えてくれたのはZ 5

撮影機材:Z 5 + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S
「Z 5を使うようになって、表現の幅が広がったと感じる1枚。柔らかい光の入る時間帯だったので、床に寝転がってくつろいでもらいました。Zは黒の発色が美しく、陰影がきれいなところが好きです。心地いい時間の流れが伝わるように、温かみのある編集にしています」。

以前は海外のインスタグラマーにインスパイアされて、景色の中に自分が入り込んだ写真を撮ることが多かったのですが、Z 5を愛用するようになってからは自分が写るのではなく、人を撮るように。
Zでポートレート撮影をする時は、作り込んだ世界ではなく、その人が持つナチュラルな雰囲気を生かして、「今だ!」と思う瞬間にシャッターを切ることが楽しいです。それは 操作ボタンを自分の使いやすいようにカスタマイズできて、ふとした表情を逃さず撮影できることが大きいと思います。初めましての人を撮ることも増えましたが、最初は緊張していた被写体が、会話をしながら徐々にほぐれて、表情が柔らかくなっていくのも、ポートレート撮影の醍醐味。それを高画質で美しく残せて、相手にも喜んでもらえると幸せな気持ちになります。
その人の魅力を引き出すような撮影の面白さに気づいてからは、表情にフィーチャーするショットが増えましたね。作風や表現方法も徐々に変わってきて、今の自分らしさを言葉にすると、ナチュラルさとぬくもりかな。周りにも、写真から温かさを感じると言ってもらえるようになりました。最近は空気感が伝わるような写真を撮ることが好きで、見るだけでその場に参加しているような気分になってもらえたらと思いながら、撮影しています。

撮影機材:Z 5 + NIKKOR Z 50mm f/1.8 S
「友人のウェディング撮影で、休憩中の1枚。楽しそうに話している2人が微笑ましくて思わずシャッターを切りました。ファインダーを覗きながら瞬時に明るさやF値を切り替えて撮影することができるので、カメラを向けられていることにも気づかない、リアルな表情を捉えることができました」。

Zが連れてきてくれた“私の現在地”

トラベルブロガーからフォトグラファーへ、「撮る」ことが仕事の中心に

撮影機材:Z 5 + NIKKOR Z 50mm f/1.8 S
「モデルさんに自由に動いてもらい、撮影しました。人物の前と後ろのボケ感や髪・メイクの質感がきれいに見えるのは、Zの描写力ならでは」。

私がZを相棒に選んだ一番の理由は、高画質でカメラがタフなところ。過酷な環境だとここぞという時に機能しないカメラもありますが、その心配がないのはトラベルブロガーのお仕事にはとても魅力的です。Z 5を使うようになってからは、フォトグラファーとしてのお仕事をいただくことも増えました。ちょうど使い始めた頃、ブログをずっと見てくれていた方から、お店の撮影のご依頼をいただき、「人を撮る」機会があったんです。当時は新しいカメラを使いこなせるか不安もありつつ、でも撮影が始まると心配はどこかへ飛んでいき、撮ることが心底「楽しい!」と思いました。ちなみに、その方とはその後もずっと定期的に店舗撮影やポートレート撮影をさせていただいていますが、このような依頼をいただくようになったのは、Zのおかげで写真の質が上がったからだと確信しています。
今も旅に行き、その場所の魅力を伝えるトラベルブロガーとしてのお仕事もやらせていただいていますが、最近はフォトグラファーとしてのお仕事がメイン。企業のSNS用の素材撮影やポートレート撮影などで、もちろん相棒はZ 5です。景観や建物、人物、静物、動画など、さまざまな撮影がある中で、どんなシーンでも自分が撮りたい写真を撮ることができるようになったと感じています。さらに今までの経験を生かして、SNS運用をしたり、動画撮影のディレクションをしたり、クリエイターとしてのお仕事も多くなりました。

撮影機材:Z 5 + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S
「まつげにピントを合わせて、長さやカール感がわかるように上から撮影。まつげ1本1本までしっかりときれいに、ふわっと柔らかく、透明感のある写りになったのは、Zのおかげです」。

シーンに合わせてレンズを使い分ける楽しさを実感

撮影機材:Z 6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S
「焦点距離70mmで奥の筑波山を大きく写し、手前のポピーで前ボケを作って、奥行きのある写真にしました」。

メインで使用しているレンズは、NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S。写真も動画も、とにかくこれ1本あれば安心!このレンズがないことは考えられないくらい大事な相棒レンズです。f2.8は明るくボケ感もきれいで、夜の撮影でも大活躍。焦点距離が24-70mmのズームレンズはいろんなシーンで使いやすいです。

撮影機材:Z 5 + NIKKOR Z 50mm f/1.8 S
「50mmの焦点距離はほどよく、奥行き感を出せるレンズ。石畳の奥の門が近くに感じられるように撮れるので、歩いている躍動感も伝えられました」。

NIKKOR Z 50mm f1.8 Sは、ポートレートや動画の撮影で使用することが多いですね。f/1.8はとろみのある、きれいなボケ感を出すことができるので、写真や映像のクオリティを上げてくれる1本だと思います。

撮影機材:Z 5 + NIKKOR Z 26mm f/2.8
「近所のカフェにて。表面の気泡もきれいに写り、周りのボケ感もきれいで気に入っています。木の机もいい味を出し、1杯のチャイがノスタルジックな雰囲気に」。

最近購入したNIKKOR Z 26mm f/2.8は、Z 5と組み合わせても小さいバッグに収まるので、ちょっとしたお出かけにも持っていき、Zでの撮影を楽しむようになりました。やはりスマホで撮る写真とは全然違うと実感することばかりで、どんなシーンもZできれいに残しておきたいなとますます思うように。用途に合わせてレンズを使い分けられるように、少しずつ増やしているところです。

より自分好みの編集ができて、思い通りの仕上がりに

撮影機材:Z 5 + NIKKOR Z 20mm f/1.8 S
「この写真は、もともと暗さがあったのでシャドウを上げて明るくし、トーンカーブで細かい調節を行って、透明感のある感じに仕上げました」。

今はスマホも高画質できれいに撮影できますが、Zで撮影した写真のほうがより好みに編集することができるなと感じています。一番は透明感の違い。スマホは編集しなくてもそのままできれいですが、自分の好みの色合いにしようとすると調整が少し難しい。Z機はマニュアルで明るさやF値、シャッタースピードなどを変えて、自分好みの写真を撮影できるのがとても楽しいし、RAW撮影しておいて、編集で色をのせて、思い通りの作品に仕上げるのも楽しいです。

撮影機材:Z 5 + NIKKOR Z 50mm f/1.2 S
「路面電車が走り、レトロ感のある雰囲気の街並みに合わせて、トーンカーブでコントラストを弱めて、ソフトな雰囲気になるように編集しました」。

Zが動画撮影をより楽しくしてくれた

私にとって動画はありのままをリアルに伝えられる思い出箱

読み込み中

宮古_たびのび

撮影機材:Z 5 + NIKKOR Z 20mm f/1.8 S
「Z 5を買って初めての旅行は宮古島への女子旅。動画にもトライしてみようと映像を撮りました。少しシネマライクな色味にしたのがこだわりです」。

もちろん写真も好きですが、動画は写真では伝えきれない情景が残せて、世界観や空気感まで伝えられるのが魅力。そこに音楽や声、環境音などがのると、自分がそこに参加しているような臨場感を味わえます。
動画を撮り始めたのは2015年くらい。当時は撮り方もよくわからず、スマホで撮影したものをアプリで簡単に繋げる程度でしたが、Instagramで海外の動画クリエイターの作品を見て、自分もこんな映像を撮ってみたい!と思うようになり勉強。このシーンを真似してみよう、こういったアングルや画角が面白い、など気になることをスマホのメモアプリに残して、インプットしていきました。そのうちにスマホではなくカメラで撮るようになり、スマホの動画編集アプリではなくパソコンで編集するようになり、動画も少しずつステップアップ。今は動画もリールやTikTok、駅の柱の広告と縦型で見せるものが多いですが、私も縦型動画を中心に撮っています。横型と比べると見せたい部分の情報量が減ってしまい、最初はとても難しく感じていましたが、引きや寄り、画角を変えながらシーンを見せることで、目を引く印象的な動画になりますね。
私にとって動画は、ありのままをリアルに伝えられる思い出箱。写真は写り込んでしまったいらないものを消したり、色を変えたり、顔や体を修正したり、いくらでも加工できますが、動画はそれが少し難しい。アプリなどを使用すれば可能なこともありますが、作り込まず、そのままの空気感や情景を楽しんでもらいたいと思います。

旅先も日常もZで撮るだけで映画のワンシーンのような映像に

読み込み中

26mm_yuco

撮影機材:Z 5 + NIKKOR Z 26mm f/2.8

Z 5を初めて使った時に動画も撮影してみたのですが、透明感、とろみ、ボケ感が本当に美しい!ただそこにある花ですら、映画のワンシーンに見える!くらい映像がきれいで感動し、Z 5 を購入してからは動画撮影がより楽しくなりました。
Z 5はフルサイズミラーレスの中では小型ですが、今まで使っていたカメラと比べるとやはり大きくて重さもありますし、チルト式モニターでセルフィーは難しい。そういったところから、これまでアクションカメラやミラーレス一眼で撮っていたカジュアルなVlog風の動画とは作風を変えてみることに。少しストーリー性のあるシネマティックな仕上がりを目指して、撮影しています。
スマホは簡単に撮れるという良さもありますが、Zシリーズで撮る動画はやはり透明感が全然違いますね。Zで撮影するだけで、作品としてのクオリティが上がると言えるくらいです。手振れ補正機能もあるので、手持ちで撮影していてもブレも少なく、手軽にかつワンランク上の映像を残したい人にぴったりだと思います。
あと写真だけでなく、動画撮影の時にもとても便利なのが、カメラを遠隔操作できるNikonの専用アプリ「SnapBridge」。旅先で、友達と一緒に撮るシーンも、三脚にカメラをセットして離れた場所からスマホでラクにピント合わせができるので、重宝しています。

「CP+2023」ではZと動画が気軽に楽しめることを伝えたくて

【yuco】「日常に小さな幸せを」Z fc、Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR、Z 28mm f/2.8(Special Edition)│ニコンCP+2023オンライン

撮影機材:Z fc + Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR、Z 28mm f/2.8(Special Edition)
ニコンCP+2023オンライン

名だたる先生方が出演されるCP+に声をかけていただいた時は、本当に光栄でした!「えっ?私でいいんですか?」とびっくりな反面、とてもうれしかったですね。素敵な映像作品を撮りたいという気持ちはありましたが、どちらかというと、今まで動画撮影に抵抗があった人や、難しくて敷居が高いなと思っていた人にも、気軽に動画を楽しんでもらえるようにしたいと考え、縦型動画「日常に小さな幸せを」を制作。簡単に真似できるTipsをいくつか盛り込みながら作ったので、自分でも素敵な映像が撮れそう!真似してみたい!と思っていただけていたらうれしいです。
Z fcで撮影しましたが、コンパクトで持ち運びやすく、上部のダイヤルで簡単に設定ができるので、操作しやすかったです。そしてバリアングル式画像モニターは、やはりセルフィーにはとても便利!三脚に立てた状態で自分を確認しやすいし、瞳を感知してくれるので、少し離れた場所からでも自分にしっかりピントを合わせて撮影できます。Z fcで撮った映像はその場の空気感や温度感まで再現されていて、見ているとそこにいるような気分になれますね。クリアな写りはそれだけで雰囲気よく見えるし、リールなどショート動画にした時にもパッと目を引きます。スマホ感覚で使えるカメラだと思うので旅にも向いていますし、見た目もかわいく、動画初心者にもおすすめです。

Zシリーズと描く未来予想図

日々の思い出をZで残して、みんなを笑顔にできるような動画を

読み込み中

rainy day

撮影機材:Z 30 + NIKKOR Z DX 12-28mm f/3.5-5.6 PZ VR
「Zの描写の美しさで、しとしととした雨の日の雰囲気も素敵に撮影することができ、ただコインランドリーに行くという短い動画ですが、SNSでの反応も良かったです。いろいろな目線のカメラワークを入れてテンポ良く仕上げました」。

今年はZで撮る動画に力を入れたいと思っていて、身近な日常をテーマに、何かストーリー性のある映像作品を制作してみたいなと思っています。
そう思うようになったのは実は、愛犬が亡くなったことが大きなきっかけでした。愛犬の写真や動画を見ながら思い出に浸っていた時、心にぽっかり空いてしまった穴を埋めてくれたのが動画で。動画にはユニークな行動や表情はもちろん、鳴き声まで残っていて、写真以上にいろいろな思い出が鮮明に蘇り、いつの間にか笑顔になれたんです。愛犬もそうですが、恋人、子ども、両親など、大切な誰かとの思い出はきちんと残しておきたい気持ちがあっても、身近な人ほど先延ばしになりがち。いつでも会えるとしても、その瞬間はその時だけだから、もっと積極的に記録していきたいなと強く思いました。Zのきれいな映像で残せば、ささやかな日常ですら、みんなの笑顔を増やせるようなコンテンツになるのではと思っています。

読み込み中

CHIHIRO_1

撮影機材:Z 5 + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S
「妊娠中の友人と大阪に旅行した際、柔らかい光が差し込む素敵な宿で撮影したマタニティ動画。プレママ期間はこの時しかないし、次はまた同じではないので、記念に撮ろうということに。室内でも髪や肌の質感をきれいに撮影することができました。話しながら自然な表情を捉えられて、動画から温かさが伝わると言ってもらえた作品です」。

もちろん今愛用しているZ 5でもきれいに撮影することができますが、今起きている瞬間を更にたくさん素敵に撮影していけたらと、Zシリーズの上位機種へのステップアップを考えるようになりました。日常的に持ち歩きたいので、気軽に持てて、機能や操作性、使いやすさなどを考えると、今の私に合っているのはZ 6IIかなと思っています。Z 6IIに惹かれた大きな理由は、4K60p撮影ができること。Z 5の4Kは30pまでなので 、編集でスローにしたいなと思う際に少し気になっていました。Z 6 IIならフルHDのスロー撮影やLog撮影もできて、より動画撮影のグレードアップが期待できそうです。
Z 8も試してみたのですが、画質の良さは感動ものでした!今まで使ってきたZ機の中で群を抜く美しさで、顔認証も早く、遠くからでもピントが合わせやすいですし、魅力的な機能がいっぱい。特に美肌機能は、写りは鮮明なまま、毛穴などが気にならないように肌を美しく見せてくれるのが最高ですね。少しずつステップアップして、いつかZ 8も使いこなせるようになりたいです。

撮りたいイメージをZと一緒にアウトプットしていきたい

撮影機材:Z 5 + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S
「旅写真は見る人に臨場感を体感してほしいので、動きのあるポーズで。この時は、洞窟から海に向かって走っていく様子を撮影。友人の会話が聞こえてくるような楽しい雰囲気が伝わったらいいですね」。

Zを使い始めた頃は旅に行く機会が減っていたタイミングだったので、今後は旅先で素敵な写真を撮っていきたいです。パリやNY、コペンハーゲンなど建物のきれいな都市でZと一緒に街歩きしながら、ただただ自分の感性に身を任せてシャッターを切る、そんな旅をしてみたいですね。
今思うと、撮ることが好きだったはずなのに、SNSに投稿するようになった頃から、人に“見せること”が目的になっていた部分もある気がするんです。何をやるにもこだわりすぎてしまう真面目なところがあって、もっとこうしたほうが良いのでは?と正解を求めるあまり、悩みすぎて、自分の写真に自信を持てなくなった時期もありました。
でも今はあまり考えず、直感や感覚でシャッターを切ることが多くなったと思います。それはZが私の表現したい世界を写し出してくれるから。日常のなにげないシーンもマジックがかかったみたいに美しく、おしゃれに見せてくれるので、自分が良いと思った瞬間を、自信を持って撮れるようになりました。「写真に正解はない」と思えるようになったのは間違いなくZのおかげ。「撮る」ことを純粋に楽しめるようになったと思います。
Z 5を使い始めてからは、仕事の幅も広がり、撮影シーンのバリエーションも増えて、自分が撮りたいと思う写真や動画のテイストや作風もどんどん変わってきました。そんな自分の中の変化を楽しみながら、いろいろな撮りたいイメージを作品としてアウトプットしていけたらいいなと思っています。これからもZと一緒に、「見ればyucoの写真や動画だとわかる」と言われるような作品を生み出していきたいです。

おすすめ記事

連載<Nikon Creatorsの履歴書>

#ニコン に関する記事

次の記事