目次
プロフィール
青山裕企
写真家 1978年、愛知県名古屋市生まれ。2007年、キヤノン写真新世紀優秀賞受賞。『ソラリーマン』『スクールガール・コンプレックス』『少女礼讃』など、“日本社会における記号的な存在”をモチーフにしたポートレート作品を制作。2009年より写真集や著書などを100冊以上刊行(翻訳版も多数)。『スクールガール・コンプレックス』は、2013年に映画化。写真集は累計10万部以上のベストセラーとなる。吉高由里子・指原莉乃・生駒里奈・オリエンタルラジオなど、時代のアイコンとなる俳優・アイドル・タレントの写真集の撮影を担当している。
「NEW SCHOOLGIRL COMPLEX」
2006年から2021年にかけて撮影してきた「SCHOOLGIRL COMPLEX」は、いわば私のスクールガール(思春期の頃の女性に対する)・コンプレックスだったのですが、撮影および年を重ねることによって徐々に解消されていったように思います。2022年から撮影している本作「NEW SCHOOLGIRL COMPLEX」は、群れることによって起こる関係性の複雑さについて、女性たちのコンプレックスを通して描いてみようという試みなのです。
── 青山裕企
「スクールガール・コンプレックス」は、2006年より写真家・青山裕企が継続して制作している代表的シリーズ作品。これまでのシリーズは写真集として異例のベストセラーを記録し、2013年には森川葵、門脇麦主演で映画化もされている。
本シリーズは、「同級生の女子と目を合わせたり、正面から会話を交わすことさえできず、今ではその顔すら記憶に残っていない」そのような青山の個人的体験に根ざした「コンプレックス」を起点として生まれた。
透けるシャツや靴下、チェックのスカートから伸びる足、膝裏、ほくろやかさぶた―。均一な制服の下に隠されつつも確かに存在する個性の痕跡は、青山にとって妄想や欲望の対象であると同時に、強い恐怖や畏れを伴うものであったという。
その複雑な感情を写真表現へと昇華し、均質なイメージの中に潜む差異を「記号」として抽出することを試みている。
シリーズ最新作の『NEW SCHOOLGIRL COMPLEX』は、シリーズの7年ぶりの完全撮り下ろしとなり、撮影の焦点は「青山と少女との距離感」から「少女同士の関係性」へと広がりを見せている。
── 写真集「NEW SCHOOLGIRL COMPLEX」プレスリリースより
少女礼讃 portrait
「ソラリーマン」「スクールガール・コンプレックス」に続く第3の作品として、名前も年齢もわからない、誰も知ることのないひとりの少女を、圧倒的な量と質で、謎めいた関係性において撮影し続けている作品「少女礼讃(しょうじょらいさん)」の5年ぶりとなる写真集(商業出版)となります。
未公開の写真を多数収録した本書は、副題である“portrait(ポートレート)”に焦点を当てて、天真爛漫な少女の表情から、妖姿媚態な女性の身体まで、
“なぜひとりの少女をどこまでも撮り続けているのか?”
と問わずにはいられない、圧巻のボリューム(A4サイズ・480ページ)です。
まるで私小説を読むような、ひとりの少女がおとなの女性に変わりゆく歴史を紐解くような写真集になっています。
── 写真集「少女礼讃 portrait」プレスリリースより
青山裕企 写真集 情報
NEW SCHOOLGIRL COMPLEX
発売:2025年11月28日(金)
著者:青山裕企
定価:2,970円(税込。本体2,700円)
判型:A5変
ページ数:144ページ
発行:徳間書店
ISBN:9784198660710
少女礼讃 portrait
発売:2025年10月3日(金)
定価:5,500円(税込。本体5,000円)
サイズ:A4判 ソフトカバー
ページ数:480ページ(フルカラー)
発行:玄光社
ISBN:9784768330784
今後のスケジュール
展示
青山裕企 写真家20周年記念展 Then&Now
開催期間:2026年1月3日(土)〜1月13日(火)
会場:渋谷ヒカリエ 8/CUBE