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「まつだい『農舞台』フィールドミュージアム」で里山アート散策を楽しむ

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「まつだい『農舞台』フィールドミュージアム」は、里山に散りばめられた世界の有名アーティストの作品と同時に自然の魅力も体感できるARTと食と農の総合施設。拠点となる「まつだい『農舞台』」は、建物や部屋それ自体がアート作品になっていて、面白い仕掛けに心躍ったり、併設のレストランで地域の食材を使用したランチをいただいたりできます。まつだい『農舞台』から山頂を目指して、目の前に広がる景色と自然を満喫しながら、里山アート散策を楽しんでみてはいかがでしょうか。

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ARTと食と農の「まつだい『農舞台』フィールドミュージアム」

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新潟県十日町市の松代地域は、標高150~600mの丘陵地帯に集落が点在していて、里山の原風景である棚田が数多く残る地域として知られています。市の西の玄関口となっている、北越急行ほくほく線「まつだい駅」の南側には「大地の芸術祭」の拠点施設となる、まつだい『農舞台』があり、年間を通じてアート作品が楽しめます。

大地の芸術祭は、十日町市と津南町の妻有郷からなるエリア「越後妻有(えちごつまり)」の広大な里山を舞台とした世界最大級の国際芸術祭です。2000年に始まり、通年で美術展やイベントを、3年ごとにトリエンナーレを開催。日本中で開催されている地域芸術祭のパイオニアです。

まつだい『農舞台』から広がる里山ミュージアム

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まつだい『農舞台』は、“都市と農村の交換”というテーマのもと、地域の資源を発掘し発信する総合文化施設。オランダの建築家グループMVRDVが設計した建物は、建物や部屋それ自体が、複数の作家がデザインしたアート作品となっています。
まつだい『農舞台』が拠点となって、ARTと食と農の「まつだい『農舞台』フィールドミュージアム」が里山に広がっています。まつだい『農舞台』から、里山の頂上にそびえる「松代城」までの約2kmの区間には、約30のアートが点在。里山全体が美術館のようで、気持ちの良い風景と自然に触れながら、アート散策を楽しめます。
フィールドミュージアムを巡る手段は、徒歩・車・シャトルバス・レンタサイクルから選択。所要時間の目安は、徒歩で半日〜1日、その他の手段では約90分です。
※野外作品の公開期間は5月~10月末です。詳細は年や作品によって異なるので事前に公式WEBでご確認を

まつだい『農舞台』で鑑賞できるアート作品

「棚田」イリヤ&エミリア・カバコフ(旧ソビエト連邦/アメリカ)

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まつだい『農舞台』フィールドミュージアムを代表する作品の一つが、イリヤ&エミリア・カバコフによる「棚田」。伝統的な稲作の情景を詠んだテキストを前景に、展望台の対岸の棚田に農作業をする人々の姿をかたどった彫刻を配置しています。まつだい『農舞台』内の展望台から見ると、現実の風景の上に絵本のように作品が立ち現れます。棚田での稲作の厳しさと、農家の働く姿に心を打たれ制作されました。

「関係ー黒板の教室」河口龍夫(日本)

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壁や床、机、地球儀など教室そのものが黒板という、想像力を掻き立てられる作品「関係ー黒板の教室」。この教室を訪れた人はどこでもチョークで落書きすることができます。他の人がどんな落書きをしたかを見るのも楽しみの一つ。黒板になった机の天板をめくると、閉校した学校から集められた教材を素材に構成されたアートボックスが内蔵されています。

「カフェ・ルフレ」ジャン=リュック・ヴィルムート(フランス)

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顔を知る生産者の育てた新鮮な野菜、越後妻有の生きた自然が育む山菜をたっぷり使った、郷土の味や家庭料理にアレンジを加えた惣菜が味わえる「越後まつだい里山食堂」。平日は日替わりランチを、土日祝日は里山ビュッフェを楽しめます。
水色が美しい店内が印象的ですが、このお店自体が「カフェ・ルフレ」という作品。「ルフレ」とは反射の意味で、鏡のテーブルに天井に施された地域住民の自宅から見える四季の風景の写真が映し出されます。写真は、地域住民にインスタントカメラを渡して撮影してもらったそう。
店内のガラス張りの窓からは「棚田」や彫刻作品を眺めることができます。アートな空間で里山の恵みをお腹いっぱい味わってパワーチャージを。

まつだい『農舞台』を出発して、さまざまなアートを楽しみながら松代城を目指す

「まつだい住民博物館」ジョセップ・マリア・マルティン(スペイン)

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まつだい『農舞台』とまつだい駅をつなぐ連絡通路に設置されている「まつだい住民博物館」。旧松代町全住民が参加して作られた作品で、通路に並ぶ約1,500本のカラーバーは旧松代町の各家庭が色を選んだもの。カラーバーそれぞれに屋号(この地域固有の家の呼び名)が書かれています。通路を通ると住民による歓迎の音声が流れてきて、心が和みます。

「花咲ける妻有」草間彌生(日本)

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まつだい『農舞台』を出てすぐにある、草間彌生がこれまで手がけた野外彫刻の中でもお気に入りナンバーワンと言う「花咲ける妻有」。草間彌生らしい水玉模様と鮮やかな色使いの、ダイナミックな花が咲いています。ほくほく線の列車内からも見ることができ、存在感抜群。

「リバース・シティー」パスカル・マルティン・タイユー(カメルーン/ベルギー)

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まつだい『農舞台』から道を上に登っていくと突如現れる、太い柱に吊るされた大きな鉛筆の群れ「リバース・シティー」。色も長さもさまざまな巨大鉛筆の一本一本には世界の国々の名前が書かれています。逆さまに吊るされたカラフルな都市は、人びとに先端を向け、見上げる者にその迫力とともに脅威を感じさせます。

「手をたずさえる塔」イリヤ&エミリア・カバコフ(旧ソビエト連邦/アメリカ)

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さらに松代城に向かって進んでいくと現れる、2021年12月竣工の「手をたずさえる塔」は、「棚田」と同じ作者による作品。イリヤ&エミリア・カバコフは2000年、第1回「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」に参加し「棚田」を公開。その後2015年には「人生のアーチ」が制作され、2020年からは「カバコフの夢」プロジェクトが構想され、新作5点が公開されました。「手をたずさえる塔」はその集大成となり、新旧あわせ全9点からなる「カバコフの夢」が完成したのです。
「手をたずさえる塔」は、民族・宗教・文化を超えたつながり、平和・尊敬・対話・共生を象徴する塔です。塔上のモニュメントは夜になるとライトアップされ、問題が生じたとき、良いニュースがあったときなどによって、色が異なります。建物内部にはカバコフの絵画作品や、もう一つの新作「手をたずさえる船」が展示されていています。

「フィヒテ(唐檜)」トビアス・レーベルガー(ドイツ)

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静かな森の中にある図書館「フィヒテ(唐檜)」。フィヒテとは日本語で常緑針葉樹の唐檜(とうひ)のこと。図書館内には、黄色の本棚と椅子とベンチがあり、家具と本棚は防水素材でできています。実際に本棚に並んでいる本を手に取って読書をすることができます。「深い森」に例えられることがあるドイツの思想・文学を森の図書館として表現しています。森を散策しながら静かに思いをめぐらせてみては。

標高384mの山頂にたたずむ「松代城」

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最後に急勾配な坂道を登ると、「松代城(まつだいじょう)」に到着です。展望台にもなっていて、松代の街並みを一望することができます。車で巡る場合も駐車場からは徒歩で坂道を登らなければなりません。頑張ってきつい坂道を登り切った後の城中アートは感動もひとしお。

「憧れの眺望」エステル・ストッカー(イタリア)

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松代城の1階部分の入口すぐにあるのが、白と黒とが織りなすインパクト大な空間「憧れの眺望」。規則的な格子状のグリッドの空間に浮いているのは、紙をくしゃくしゃと丸めたような不規則な彫刻。無意識のうちに目線を奪われ、不思議な揺らぎを覚えます。

「楽聚第」豊福亮(日本)

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2階部分にある、豪華絢爛な金銀箔で覆われた「楽聚第(らくじゅだい)」は、豊臣秀吉が建てた「聚楽第」をもじった作品。銀箔を施した張りつめた空間の中心に黄金の茶室があり、その茶室内部は越後妻有にいる動植物が描かれています。豊臣秀吉の「黄金の茶室」にも負けない輝きを放っています。

まつだい『農舞台(のうぶたい)』フィールドミュージアム/新潟<日本>

まつだい『農舞台』フィールドミュージアム 基本データ

<住所>〒942-1526 新潟県十日町市松代3743-1
<TEL>025-595-6180
<営業時間>10:00〜17:00(最終入館 16:30)
<休業日>火曜日、水曜日
<駐車場>あり
※周辺は駐車場が少ないため、なるべく公共交通を利用しましょう
※野外作品の公開期間は5月~10月末です。詳細は年や作品によって異なるので事前に公式WEBでご確認を

入場料

大人 1,200円
小中学生 600円
幼児 無料
※まつだい「農舞台」フィールドミュージアム内のすべての施設、作品を楽しめる鑑賞券。チケット購入者様にはガイドマップが配布されるほか、レンタル自転車等のオプションも利用可能。松代城のみなどの鑑賞券もあり。詳細は公式WEBにてご確認を

行き方・アクセス

<車>関越自動車道「塩沢石打IC」から約60分
<電車>北越急行ほくほく線「まつだい駅」から徒歩で約3分

まつだい「農舞台」フィールドミュージアム 公式WEB
まつだい「農舞台」フィールドミュージアム Instagram

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