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【自分だけが見つけられたもの】小見山峻

合成加工に頼らず、グラフィカルな世界を建築する写真家、小見山峻が、“誰もが見覚えのあるような場所で、誰も観たことがないような瞬間”を収めたストリート写真をお届けします。

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小見山峻

写真家 1988年生まれ、神奈川県出身。「現実の出来事に対する視点を記録する」という写真の本質を突き詰め、コンピューターによる合成加工などに頼ることなく、グラフィカルな世界を建築する。
愛用カメラ:Nikon FM2、Nikon F100、Konica 現場監督HG
愛用レンズ:Voigtlander NOKTON 58mm F1.4 SLII N、Voigtlander ULTRON 40mm F2 Aspherical SL II S

誰もが見覚えのあるような場所で、誰も観たことがないような瞬間を探す

なんでもない場所にも、きれいで可笑しいものは転がっている

「地下鉄構内の改装中のパーテーション。よく見る光景ですが、ブルーの色が目を引いたのと、ツギハギの質感が可笑しくて撮影」。

「基本的に『ストリートフォトはすべての人に平等』だと考えています。なので、今回は旅行先や海外などの写真はあえて入れず、誰もが毎日歩いているであろう当たり前な生活圏内で僕が発見し、撮影したものを選びました。特別なことをしなくても、自分の身の回りには、こんなにもきれいで可笑しいものがゴロゴロと転がっています。全日本人にとって共通なストリートで、見る人によってこんなに認識が変わるんだ、ということを楽しんでいただけたら嬉しいです」。

「誰もいなそうで誰かいる。この角度と画角だから感じられる違和感に惹かれました」。

「駐車場に子供用の車のおもちゃが置かれているのが、可愛らしくて撮った一枚」。

「形の面白い建物。その不思議さがより際立つように、多重露光で輪郭の印象を強くしました。
写真を通して伝えたいのは、空気。人でもモノでも景色でも、それが纏う温度や空気感といった、目に見えないものを伝えたいです」。

ストリート写真はその人の足跡であり、“I was here”というメッセージ

「新しい信号が設置されてから使われ出す前の、カバーが付いている状態。羽化する前の蝉の幼虫を見つけたような、純粋な好奇心でそのまま見上げて撮りました」。

「“あんぜんな街”という道路標識の“街”の文字。余計な情感をなくして標識に目が行くよう、モノクロで撮影。単純に誰もいない、自分だけの世界になったような気持ちになれるので、夜に歩くのが好きです」。

「無造作に干されている布団。こんな場所に干されている違和感と、よく晴れた空と布団の色との強いコントラストが気に入っています」。

「別にカメラで撮らなくても、“探す”という行為によって、日々の生活はぐっと彩られると思います。ストリート写真は、僕の撮影活動の原点。誰でもカメラを手に入れたら、まずはカメラを手にして外を歩いてみるはず。そもそも“カメラを始めること=ストリートフォトの始め”です。自分が撮る以上、室内でも静物でもスタジオだとしても、“ストリート写真”だと思っています。ストリート撮影で大切なことは、兎にも角にも“自分がそこにいる”こと。そして、当たり前の風景に自分なりの疑問をたくさん持ってみること」。

「工事中のエリア。パッチワークのような作業途中の横断歩道が、面白かったので撮影」。

「タクシーを捕まえようとしているおじさん。その姿勢のまっすぐさに、なんとも言えない不思議さを感じました」。

「特別な場所で撮る写真とは違い、ストリートは誰もが足を運んで、過ごして、観察する場所。自分じゃなければ気づかない、気づけないものを常に探しています。
誰もが見たことがないような瞬間を探す。その身近さと違和感がストリートフォトの魅力です。ストリート写真はその人の足跡であり、“ I was here”というメッセージだと思います」。

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GENIC vol.63 【小見山峻】
Edit:Satoko Takeda

GENIC vol.63

GENIC7月号のテーマは「Street Photography」。
ただの一瞬だって同じシーンはやってこない。切り取るのは瞬間の物語。人々の息吹を感じる雑踏、昨日の余韻が薫る路地、光と影が落としたアート、行き交う人が生み出すドラマ…。想像力を掻き立てるストリートフォトグラフィーと、撮り手の想いをお届けします。

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