朝ドラのロケ地にもなった「旧門谷小学校」は温かい気持ちになれる憩いの場

朝ドラ『エール』のロケ地にもなった旧門谷小学校

旧門谷小学校は、愛知県新城市にある、大正14年に建てられた木造校舎の小学校。
江戸時代の郷学を引き継ぎ、明治５年に小学校として始まり、昭和45年に廃校。しかし、この懐かしくて可愛らしい風景を愛する人たちの手によって、今でも「緑のパッサージュ」などのイベントで利用されています。
また、旧門谷小学校は、NHK連続テレビ小説『エール』に主人公・裕一の福島の母校として出たことでも有名で、ロケ地巡りとしても人気を博しているスポットです。

旧門谷小学校は、「鳳来寺山（ほうらいじさん）」の麓に位置します。鳳来寺山は、山全体が国の名勝・天然記念物に指定されていて、紅葉の名所としても有名。鳳来寺山の中腹にある「鳳来寺」の参道には1425段の石段が続き、樹齢800年、現存するものとしては日本一となる高さ60mを誇る傘杉があります。
鳳来寺山の表参道には江戸時代、旅籠が50軒も並び、芝居小屋もあったと言われており、その面影が今も残っています。旧門谷小学校はそんな表参道の道中にあるため、鳳来寺山の登山や、鳳来寺の参拝の際に立ち寄るのにもピッタリ。

ドラマにも登場した校門前の石橋は人気フォトスポット

『エール』内で主人公の幼なじみ・鉄男が、壊れたハーモニカを裕一に返すシーンに登場したのが、旧門谷小学校の校門前の石橋。
目の前を流れている小さな川を渡るための橋ですが、優美な曲線を描いたアーチ橋と周りの景観が絵になるため、フォトスポットとしても人気です。夏は鮮やかな新緑と、川の水で涼しげな雰囲気を楽しめます。

秋は木々が紅葉し、赤や黄色、緑など色とりどりの空間に変わります。

懐かしさを感じるもので溢れる校舎内

今では大変貴重な平屋の木造校舎の中へは、実際に入ることが可能です。至る所にノスタルジーを感じ、懐かしい気分になれること間違いなしです。
※校舎内での飲食と動物入場は禁止です

校舎の中は、当時の学校の様子を残しつつ、改装されている部屋もあり、展覧会や講演会などのさまざまなイベントの会場として使用されることも。長く愛され続け、綺麗に維持されているのがよくわかります。
平屋校舎ならではの長い廊下や、廊下の窓のレトロな鍵も見どころで、今にも子供たちの声が聞こえてきそうです。

校庭で開かれる「緑のパッサージュ」

月曜日、火曜日、水曜日の週に３日だけオープンする「緑のパッサージュ」。旧門谷小学校の校庭にある屋根の下におしゃれなパン屋とコーヒー屋を中心に、さまざまなジャンルのお店が並びます。「パッサージュ」とはフランス語で、お店が並ぶアーケードのことを言い、緑に囲まれた空間でモノやヒト、自然との触れ合いを楽しめます。
また、例年４月下旬〜５月上旬にかけては、新緑の中で芸術や買い物、体験などを楽しめる「緑の10日間」が開催され、手作りアクセサリーのお店や飲食店など、たくさんのお店が出店し、賑わいを見せます。

大きな木の下の小さなパン屋さん「lapin et pain（ラパンエパン）」

緑のパッサージュで出会えるお店の一つが、自家製小麦酵母のパン屋「lapin et pain（ラパンエパン）」。国産小麦を使った室温醗酵のこだわりのパンが並び、lapin et painのパン目当てに遠くからやってくる人もいるほどの人気店です。
お店に並ぶパンはその日によって違うので、どんなパンに出会えるかも楽しみの一つ。お店のInstagramでメニュー発表をしているので、気になる人は事前にチェックすることもできます。