日本で最も格式の高い禅寺「南禅寺」
南禅寺は正応4年(1291年)に創建された、臨済宗南禅寺派の大本山。日本にある禅宗のお寺で最も格式が高いとされおり、桜や紅葉の名所としても知られています。
この写真は、南禅寺を代表する建物の一つ、三門。三門とは仏道修行で悟りに至るために透過しなければならない三つの関門を表しています。
国の重要文化財に指定されている南禅寺の三門は、日本三大門のひとつで、別名「天下竜門」とも。
三門からは自然に囲まれた境内の風景と、奥に京都の町を見ることができます。歌舞伎「楼門五三桐」の中で石川五右衛門が「絶景かな、絶景かな」と言うセリフで有名です。
また、国宝指定されている庭園も見どころ。南禅寺方丈庭園は江戸初期の代表的な枯山水庭園として知られており、俗に「虎の子渡し」の庭と呼ばれています。
赤レンガのアーチ橋「南禅寺水路閣」
南禅寺の見どころのもう一つは、境内を通過しているレンガ造りの橋、水路閣。
琵琶湖から京都市内へと続く琵琶湖疏水の分線で、明治21(1888)年に建てられました。大きさは全長93.2m、幅4m、高さ9m。南禅寺境内を通過するため、周辺の景観に配慮して田辺朔郎が設計、デザインしました。
今も現役で水路閣の上には水が流れており、上水道の水源として利用されています。
連なるアーチが幻想的
水路閣の橋脚に行くと、奥までアーチが連なり、まるで合わせ鏡を見ているかのような不思議な感覚に。
ずっと見ていると、連なるアーチの中に吸い込まれそうです。
この場所は南禅寺の中でも人気のフォトスポットとなっています。
人物を入れて撮ったり、まっすぐアーチを撮ったり、斜めに撮ったり、色々な切り取り方を楽しんで。
南禅寺水路閣は、京都を代表する景色として多くの作品に描かれていたり、ドラマや映画のロケでもお馴染み。
格式高い寺院と西洋風な建物の水路閣とのコラボレーションは、一度見てみる価値ありです。アーチ型の独特な雰囲気と、レンガ造りのレトロな感じも素敵。
「ねじりまんぽ」も見逃さないで
京都市営地下鉄「蹴上」駅から南禅寺に向かう途中には、レンガ造りの歩行者トンネル「ねじりまんぽ」があります。
「まんぽ」とはトンネルを意味する古い言葉で、大きな負荷に耐えられるよう、通常のレンガ組みと違ってねじらせた形で組み上げられています。そのねじれ具合は美しく、まるで芸術品。
ねじりまんぽの上にある「蹴上インクライン」も人気フォトスポット
ねじりまんぽの上には「蹴上インクライン」が通っています。
インクラインとは、標高差の大きい二つの水路の間の輸送を容易にするための装置で、明治時代から昭和初期まではここを荷物を積んだ船が通っていました。今は廃線になっていて、線路の上を歩くことができます。
蹴上インクラインは桜の名所としても有名です。南禅寺を訪れた際は、蹴上インクラインにも立ち寄ってみて。
南禅寺(なんぜんじ)/京都府<日本>
京都府京都市左京区南禅寺福地町
<行き方・アクセス>
バス:市バス「東天王町」または「南禅寺・永観堂道」下車後、徒歩で約10分
電車:地下鉄東西線「蹴上駅」から徒歩で約10分
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