小さな世界では小さなことが気になる/夏南の法則Vol.146
先日、大阪にできたあるホテルのレセプションパーティーに夫婦でご招待いただいて行ってきました。
職業柄パーティーに出席する機会は多い方だと思いますが、ファッション関係のイベントがほとんどで、歴も長くなってきたため、半分以上は知った顔で同窓会のような雰囲気であることが多いです。
しかしこの日は少し様子が違って、ビジネスマン風の人やアーティスト(音楽じゃなくてアートの方)、建築家の方や華道をなさっている方など、パーティーに限らず普段の生活でもなかなか会う機会のない方々にたくさんお会いして、いろいろなお話をさせていただきました。
私は17歳で今の仕事を始めました。高校を卒業するタイミングで上京し大学にも行かず、始めの5年くらいは1年の9割ほど朝から晩まで働いていたので、私はファッション業界に大人にしてもらい、ずっとそこで生息してきました。
なので大体の友達や知り合いは自分の携わっている業界、もしくはそれと近しい業界の人です。この界隈には興味深い人がいっぱい居るし、刺激的なこともたくさん起きます。
だけど、この夜にもらった刺激は特別でした。自分の知らない世界について"学ぶ”素晴らしい機会に恵まれてとてつもなくワクワクし、そしてこれまでの自分をちょっぴり反省しました。
自分の中では新しいことに挑戦してきたつもりでした。自分の表現方法を増やしたり、新しいスキルを身につけたり。でも自分のキャンバスに色を重ねるだけじゃなくて、キャンバス自体を広げる感覚をもっと持ってもいいんじゃないかと。
自分の仕事を介した世界ばかり見ていたら、勝手がわかる心地のいい場所で過ごしてばかりいたら、見逃してしまうことが多すぎる。
そうやって自分の世界は気づかないうちに小さくなっていくし、小さな世界では小さなことが気になるようになる。そんなの楽しくないし、勿体無い。
だから、もっと目を開いて世界をよく見ないといけない。
大阪の夜では新しい友達と楽しみな予定もできました。物事は自分次第でいかようにも変わるということを思い出させてもらって、どこか少し停滞したような気持ちでいた私の心が軽くなりました。
できることから始めていけばいい。次の日、東京に帰る前に美味しいたこ焼きを食べながら、そう自分に言い聞かせ、これから先のことを考えて胸が高鳴るのでした。
素敵な1ヶ月でありますように♡

プロフィール

大屋夏南
1987年生まれのブラジル出身。17歳でモデルデビュー、数々の人気雑誌やファッションイベントに出演。
また、私服、美容情報など彼女のライフスタイルがいち早くチェックできるインスタグラム、YouTubeなどのソーシャルメディアはもちろん、スタイルブックや旅エッセイガイドを出版するなど幅広く活躍中。