写真界に新たな息吹を吹き込む写真家 マーリア・シュヴァルボヴァー
マーリア・シュヴァルボヴァーの撮影スタイルはとても独特。
空間や色や雰囲気を利用して、実験的な試みに力を注ぐ写真家です。
彼女が写すのは過去でもなく、また未来でもありません。
伝統的な人物写真の撮影法から距離を置き、空間や色や雰囲気に重点を置いた実験的なスタイルをとっています。
共産主義時代の建築物や公共の空間に興味を持った彼女は、独創的な色彩でそれぞれのシーンに深みと奥行きを与え、モダンで新鮮な場所へと変化させてきました。
全作品を通して人物そのものには重点を置かず、人物を注意深く配置することで、よく見慣れた被写体であってもテーマ性のある夢の中の一場面のような、そんな不思議なシーンを作り出しています。
本作「FUTURO RETRO」は、古風な情景の中にサイエンスフィクションの香りが漂うシリーズ。
新しいものと古いものをブレンドする視点で生まれる、予期せぬハーモニーは、どこか懐かしい空気感が漂う独特な世界観へと誘ってくれます。
「FUTURO=未来」「RETRO=過去」という作品を象徴する、2つのラテン語を用いたタイトルのもと、12のシリーズを収録し、マーリアが現在のスタイルを確立した2014年から、直近までの活動を網羅する1冊です。
FUTURO RETRO
著者:マーリア・シュヴァルボヴァー
判型:230 x 300 mm
総頁:256頁
定価:本体7,800円+税
ISBN:978-4-86152-762-3 C0072
発売:2020年3月
Amazonで購入できます。
ニュースの出典元:株式会社 青幻舎