都会の住宅街に佇む美しい教会
カトリック碑文谷教会は、カトリック東京大司教区からサレジオ会に委託された教会のため、通称「サレジオ教会」と呼ばれています(サレジオ会とはキリスト教・カトリックの男子修道会)。
1948年にサレジオ会がこの地に宣教拠点を置き、完成した二階建て司祭館の一階を聖堂にして、着任した故ダルフィオル神父によるミサ聖祭を始めたのが、現在のカトリック碑文谷教会の礎。
翌年に目黒サレジオ幼稚園が併設され、1954年に現在の教会堂が設立されました。
サレジオ会は若者を対象にした修道会で、特に若い信者を大事にしており、日曜日に「日曜学校」を開催しています。主に信者が対象ですが、宗教を問わずに、小学生なら誰でも参加可能。また、「福祉部」という組織を中心に、バザーや地域と一緒になったイベントを行うことも。
半世紀以上の間、地域の人々に親しまれている教会です。
住宅街の中で、白くて美しい外観が目を引きます。36mの高さのある鐘楼は、目黒通りや環状7号線からも見える教会のシンボルになっています。鐘はミラノの信者から寄付されたもの。
教会というと入りづらそうなイメージですが、ミサやイベントなどで使用していない時間であれば、誰でも自由に入ることが可能です。初めて教会を訪ねる際は、入り口で「初めてです」と伝えると、マナーやルールを教えてもらえるそう。
また、撮影には許可が必要なので注意を。
繊細な装飾に目を奪われる
カトリック碑文谷教会といえば、ロマネスク様式の美しい大聖堂がその代名詞。ロマネスク様式は中世西ヨーロッパの建築様式であり、イタリアのピサ大聖堂やスペインのサンティアゴ・デ・コンポステラ大聖堂などが有名です。
カトリック碑文谷教会も、当時のイタリアの教会のように、壁画やモザイク、イタリアから取り寄せた大理石を入れるなど、芸術的な価値のあるものが揃っています。
教会の中はまるで美術館のようで、どれも美しく、ずっと眺めていたくなります。
聖書やキリストの生涯などをモチーフにした12枚のステンドグラス。
日本最大規模のフレスコ画の天井。ジャコム・フェラーリという芸術家のイタリア人の修道士が3年かけて仰向けになって描いた労作です。
カトリック碑文谷教会は「江戸のサンタマリア」(=重要文化財「親指の聖母」)に捧げられた教会で、同聖母画のレプリカが聖堂横・入り口の小祭壇上に掲げられています。
本格的なチャーチウェディングも
カトリック碑文谷教会でのウェディングも素敵です。パイプオルガンでの生演奏や讃美歌の生歌唱など、荘厳な雰囲気の挙式に。まるで海外のような、本格的なチャーチウェディングが叶います。
多くの芸能人もここで式を挙げたことで有名です。
カトリックでは、日本だけがバチカン(ローマ法王)から特別な許可をもらって、信者ではない人でも結婚式を挙げられるようになっています。ただし結婚式を挙げるには、初婚であること、事前に4回の講習を受けることが条件となります。
カトリック碑文谷教会(かとりっくひもんやきょうかい)/東京都<日本>
東京都目黒区碑文谷1-26-24
<行き方・アクセス>
バス:JR目黒駅西口より、東急バス[黒01]大岡山小学校行き→「サレジオ教会前」下車
電車:東急東横線「学芸大学駅」または「都立大駅」から徒歩約15分
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