友ヶ島の玄関口「野奈浦桟橋(のなうらさんばし)」
友ヶ島へは、和歌山市の北部に位置する加太港(かだこう)から沖ノ島の野奈浦桟橋(のなうらさんばし)まで、定期フェリーで訪れることができます。所要時間20分。
桟橋を渡って島に入ると探検のはじまりです。
友ヶ島は、野奈浦桟橋以外からの入島は禁止。2022年7月現在、友ヶ島観光ができるのは沖ノ島のみです。
以前は虎島にも入島できましたが、台風被害の影響で立ち入り禁止になっています。観光や通行止めなどの情報は、桟橋近くにある友ヶ島案内センターで確認を。
また、友ヶ島は飲食店や自動販売機が桟橋付近にしかありません。飲み物や食べ物を用意していない場合は、ここで準備してください。
砲台跡だけじゃない「第1砲台跡」
友ヶ島は、第2次大戦の終わるまで旧日本軍の軍用地で、一般の人の立ち入りが禁止されていました。今も砲台跡や弾薬庫など、その面影を残しています。
友ヶ島には数多くの道標や案内板があり、迷わず目的地に向かうことができるので、どのルートから行っても大丈夫。
紀淡海峡に面する西端の断崖上にある第1砲台は、要塞のような砲台跡のほかに観測所跡や友ヶ島灯台など、ここでしか見ることができない景色を楽しめるスポットが周辺にあります。
第1砲台跡の両翼にある観測所跡は、装甲掩蓋(そうこうえんがい)と呼ばれ、UFOのようなユニークな外観をしています。
戦後まもないころは鉄は高く売れたことから、要塞などで使用されていた金属が持ち去られてしまうことがありました。
日本国内でほぼ原形で現存している装甲掩蓋は、佐世保市の「丸出山観測所跡」とここだけなので、立ち寄りたいスポットです。
青空と海に映える白い灯台「友ヶ島灯台」
友ヶ島灯台は、国の登録有形文化財に指定された、白壁が美しい石造りの灯台。今も現役で稼働しています。
友ヶ島灯台と第1砲台跡の内部は普段は入ることができませんが、例年5月と11月ごろの友ヶ島灯台一般公開にあわせて入ることができます。公開日などの詳細は、和歌山市観光協会や和歌山市役所のHPなどで確認を。
友ヶ島灯台西側にある子午線広場は、東経135度の日本標準時子午線が通る日本最南端の地になっています。眼前に紀淡海峡が広がるパノラマスポットです。
海を背景に廃墟を切り取れる「第2砲台跡」
北側の防衛を目的として設置された第2砲台。
終戦後の爆破解体や風化により、激しく崩壊している建物があるため立入禁止になっていますが、柵の外から、儚くも美しい廃墟を眺めることができます。
紺碧の海を背景に、古城のような廃墟を切り取れる人気スポットです。
ラピュタのような世界観に浸れる「第3砲台跡」
友ヶ島のあちこちに点在する砲台跡のなかで、最も人気のあるフォトスポットとなっている第3砲台跡。
第3砲台跡は友ヶ島の廃墟の中でも保存状態が良いので、弾薬庫や地下トンネル、通路など、施設全体を見学することができます。
第3砲台跡の内部は光が差し込みエモーショナルな光景が撮れる場所もあれば、昼間でも真っ暗な部屋もあります。探検を楽しみたい人は、懐中電灯かスマホのライトが必須です。
第3砲台跡にある塀で囲われた丸い砲座跡は、まるでジブリ映画「ラピュタ」の世界に迷い込んだようだと注目を浴びているスポット。自然と人工物が織りなすノスタルジックな光景を楽しむことができます。
淡路島と友ヶ島灯台をセットで望むことができる「タカノス山展望台」
第3砲台跡のすぐ近くにあるタカノス山展望台は、島内で一番標高の高い場所です。
対岸にある淡路島を友ヶ島灯台とセットで写真におさめたいときは、望遠レンズがおすすめ。
屋根つきのベンチもあるので休憩にもぴったりです。
友ヶ島観光を楽しむために
友ヶ島観光の所要時間は、観光コースによりますが1~3時間が目安。
コースが整備されている観光地ですが、舗装されていない道や廃墟の中をハイキング並みに歩くので、歩きやすさはもちろん、汚れてもいい靴を履いていくのがおすすめです。
友ヶ島は春から秋にかけて観光客が訪れる人気スポットですが、特に4月~5月がベストシーズンといわれています。
1月~2月は、フェリーが土日祝日のみ運行していて、天候が荒れると全便欠航になることも。
離島なので、しっかり事前準備をして訪れましょう。
友ヶ島/和歌山県<日本>
友ヶ島 基本データ
<住所>和歌山県和歌山市加太
<TEL>073-459-0314(友ヶ島案内センター)
行き方・アクセス
<船>加太港から友ヶ島汽船で約20分
料金:加太港 ~ 友ヶ島(往復) 大人2,200円 (税込)/こども1,100円 (税込)
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