写真家・アーティスト ⼭下誠⼈が初の個展「Hazama」を東京で開催

⼭下誠⼈は⾼知県出⾝の写真家、アーティスト。現代社会の中で⼤枠の認知の外側に隠れてしまい、つい読み⾶ばしてしまうような事象をテーマにし、主に写真表現という⼿法で開蔵する作業を⾏っています。

⼭下誠⼈⾃⾝初の個展となる本展では、写真機が我々の暮らすこの世界をスキャンし、投影する際に廃棄物として残されたエラーを増幅することにより"表象としてのリアリズム"を解体することに試みます。

例えば、作品「 35.714033, 139.773860 」では、ストレートフォトグラフィとして⽣成されたイメージをモニターへデータ出⼒を⾏い、投影された像を写真機で再度撮影するという連続⾏為に基づき⼀体となる作品群を⽣成。
複写や合成から⽣まれる本作品群は、データの海に浮かぶある種のランドマークとしての視点から、シミュラークルとの乖離を表出させるという意図を持ちます。
それぞれが真実を切り取り、映し出しているにも関わらず、連続⾏為の果てに⽣み出された作品は、素のデータとはかけ離れたものとして、そこに存在しています。
これこそが、⼭下の提起する写真機という装置が映し出す「狭間」と⾔えるでしょう。
また、Googleマップを代表に、写真はシミュレーション⾏為へと機能を移し、現実世界の拡張を⾏います。表層のズレを残したビットデータでシミュレーションされるイメージにリアルを求めず、空想世界に従うことで、現代を⽣きる我々のリアルな感覚は無意識に変容します。

本展「Hazama」では、写真機で映し出す現時点でのリアルを表出させ、進歩する我々の認識の狭間を提⽰。⼭下誠⼈の同シリーズ作品を約28点が発表される予定。

2023年5月27日（土）～6月11日（日）

SOM GALLERY
〒103-0003 東京都中央区日本橋横山町4-9 birth 5F

＜電車＞都営新宿線「馬喰横山駅」A1出口から徒歩で約1分
JR総武線「馬喰町駅」1番出口から徒歩で約2分

1995年生まれ。
武蔵野美術大学映像学科卒業。
現代社会の中で大枠の認知の外側に隠れてしまい、つい読み飛ばしてしまうような事象をテーマにし、主に写真表現という手法で開蔵する作業を行っている。
2023年5月、自身初となる個展「Hazama」をSOM GALLERY（東京）にて開催。