目次
- プロフィール
- 石田真澄が記す、静かなまなざし
- いつもの場所から離れて新しいものに触れながら流れる空気の中で撮影したかった
- 01 TRIP in LISBON
- その場所で生まれた表情や状況だけを切り取っていくことが目的だった
- 前のめりでもなく、恥ずかしそうでもなく、でも少しの戸惑いを感じるところが面白い
- 02 TRIP in TAICHUNG
- 見つめ続け、些細な変化に気づけるようにしていた。あとは相手の変化に身を任せるだけ
- 見たことのない表情がたくさん集まったけど、まだ知らない・見たことのない表情があるんだと思う
- 旅とは新しい記憶や新しい感情を集められる時間
- 改めて人を撮るのが好きだなと思った
- 石田真澄 撮影、佐藤勝利(timelesz) 写真集『A Bird on Tiptoe』 情報
- GENIC vol.77
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プロフィール
石田真澄
写真家 1998年生まれ、埼玉県出身、東京都在住。2017年、自身初の個展「GINGER ALE」を開催。2018年に初作品集『light years -光年-』、2019年に2冊目の作品集『everything will flow』を刊行。数多くの雑誌媒体や広告のほか、ドラマや映画のスチール撮影など幅広く活躍中。2022年には女優 夏帆の写真集『おとととい』、女優 八木莉可子の写真集『Pitter-Patter』を発売。
愛用カメラ:Nikon、CONTAX、コンパクトカメラを使い分け。
石田真澄が記す、静かなまなざし
いつもの場所から離れて新しいものに触れながら流れる空気の中で撮影したかった
01 TRIP in LISBON
その場所で生まれた表情や状況だけを切り取っていくことが目的だった
「写真集『A Bird on Tiptoe』が生まれたのは、佐藤勝利さんのInstagram用の撮影をしていたことがきっかけです。勝利さんと編集の大和くんと『いつか写真集にできたらいいね』という話から始まり、自然と制作までの流れができていきました。撮影地は、『○○の国で撮りたい!』といった場所にこだわりはなく、3~5日、いつもの場所から離れて新しいものに触れながら、流れる空気の中で撮影をしたいという考えでした。勝利さんと話している中で、勝利さんが合いそうな場所を探していき、行ったことのない場所で、かつ生活ができるような場所を提案し、台中とリスボンが選ばれました。○○にいる佐藤勝利、を撮影したいのではなく、その場所で生まれた表情や状況を切り取っていくことが目的だったので、“その場所で撮る意味”、というものはあまり重要視していません。私は本番撮影の合間に撮る“合間写真”が好きなのですが、今回の写真集のほとんどが合間写真といえます。このような写真集の作り方はなかなかできない贅沢なことなので、私も心の底から楽しみました」。
前のめりでもなく、恥ずかしそうでもなく、でも少しの戸惑いを感じるところが面白い
02 TRIP in TAICHUNG
見つめ続け、些細な変化に気づけるようにしていた。あとは相手の変化に身を任せるだけ
見たことのない表情がたくさん集まったけど、まだ知らない・見たことのない表情があるんだと思う
「撮影が複数回あり、髪型や顔つきも変わっていったので、その時の勝利さんに合わせて全体のムードも変わっています。撮影のたびに写真を見返し、『もっとこんなシチュエーションや衣装、表情が撮れたらいいよね』と大和くんと話しながら進めましたが、見せたい像を作ることはしていません。これまでも何度か、誰か1人を撮り溜めるということをしてきましたが、こちらが像を決め込むのではなく、その人を見つめ続け、些細な変化に気づけるようにすることが大切だと思っています。変化に気づいたから行動を起こすということではないのですが、とにかく見続けて相手の変化に身を任せるようなイメージです。時間が進むにつれて勝利さんの雰囲気や佇まいも少しずつ変わっていき、それらを記録していくと、必然と写真の空気感やテンションも変わっていきました。勝利さんは常に平常心でカメラの前に佇んでいる印象です。前のめりでもなく、恥ずかしそうでもなく、でも少しの戸惑いを感じるところが面白い。写真集のタイトルは『A Bird on Tiptoe』ですが、ペラペラと喋っていたり、歌を口ずさんだり、動きが身軽なところに鳥っぽさを感じます。まとまった写真を見返しているときに、見たことのない表情がたくさん集まったと思いました。だからといって、これが全ての表情ではなくて、まだまだ知らない・見たことのない表情があるんだろうなと想像しています」。
旅とは新しい記憶や新しい感情を集められる時間
改めて人を撮るのが好きだなと思った
「台中は初めて訪れた場所でした。台北よりも生活感があり、街も大きすぎず自分の目で見て歩き回ることができる。台北から車で向かう車窓の景色もよかったです。リスボンはとにかくご飯がおいしかった。海鮮が豊かで、かつ、スパイスやハーブが優しく効いている料理が多かった気がします。温かい料理も多く、毎日食べていられると思いました。坂が多いので少し高台に行くと街と海を見晴らすことができ、気持ちがよかったです。私にとって旅とは新しい記憶や新しい感情を集められる時間でもあります。事前にしっかり予定を組む旅も、行き当たりばったりの旅も好き。浮き足立っているくらいがちょうどいいんです。今回は撮影ということもあり、事前に撮る場所のリサーチはしていましたが、とはいえ天気や香盤の進み具合により、その場で調べて寄り道をしたり、たまたま通りがかった場所で撮影することも多かったです。行き当たりばったりの出会いを大切にしました。勝利さんも私も初めての景色を見て、初めての空気を吸い、初めての味に出会っている時間を撮影することができる。常に新鮮な気持ちで高揚感があると、感情が潤う気がして、自然と見たことのない表情に出会うことができます。人のことが大好きだし、興味があるし、知りたいと常に思っています。だから、人を撮ることが好きなんだと思います」。
GENIC vol.77【石田真澄が記す、静かなまなざし】
Edit:Megumi Toyosawa
石田真澄 撮影、佐藤勝利(timelesz) 写真集『A Bird on Tiptoe』 情報
撮影:石田真澄
著者:佐藤勝利
発売日:2025年10月30日(木)
仕様:
ファンクラブ会員限定版 B5 変型(H233×W174mm)上製本 本文320 ページ
通常版 B5 変型(H233×W174mm)並製本 本文320 ページ
※ファンクラブ会員限定版・通常版共に、本文の内容は共通です。
価格:5,500円(税込。本体5,000円)
発行:MCO
GENIC vol.77
- 2026年1月号のテーマは「写真家が選んだ、最高の旅先」
- どんな旅をしたらいい?
その答えは、As you like. お好きなように、自分らしく。ルートを持たない余白たっぷりの旅でも。行先を詰め込んだ時間割びっしりな旅でも。
だって、旅は表現だから。
さて、旅人でもある写真家たちが選んだ「最高の旅先」はどこでしょうか?何かがあなたの心を撫でたなら、そこは次の目的地かもしれません。
永久保存版、GENICらしい、新しい旅のガイドブックの登場です。 - GENIC SHOP
