"写真の芸術性"を再認識できる写真展
20世紀半ば、写真が持つ可能性を信じ、スキルと感性を駆使して、創作に打ち込む人たちがいました。
デジタル技術の発展によって撮影人口は飛躍的に増大し、誰もが生活のあらゆる場面を気軽に記録できるようになりましたが、膨大な量のデジタル写真に圧倒され、芸術写真の存在感が相対的に薄れてきているように思われます。
「第2回太田興産コレクション展~フィルム時代のマスター達」では、心の琴線に触れる写真を作り続けたフィルム時代の写真家達の作品を楽しむことができます。
フィルム時代のマスター達をご紹介
ファン・ホー
ファン・ホー(Fan Ho、1931年~2016年)は、20世紀アジア写真界の巨匠で、香港を舞台に活動しました。独特の光と影のコントラストや美しい構図で知られる彼の芸術的な写真の数々は、世界から高い評価を受けています。
彼の初期の作品である「Approaching Shadow」は、1956年~1967年の間で50以上の賞を獲得し、大きな反響を呼びました。
今回の写真展では、「Approaching Shadow」を含めたオリジナルプリントを11点、加えてエディションプリントを27点展示されます。
ロベール・ドアノー
ロベール・ドアノー(Robert Doisneau、1912年~1994年)はパリを拠点に活動したストリートフォトグラファーで、パリ市民の日常をユーモアと愛情をもって写真に捉えました。彼の写真には、人間の温かさや喜び、日常の美しさがあり、今も多くの人々に愛され続けています。
今回は、代表作である「パリ市庁舎前のキス」を含めたオリジナルプリントを15点展示されます。
<受賞歴>
コダック賞(1947年)、ニエプス賞(1956年)など。
1984年にレジオン・ドヌール勲章とChevalierの称号を授与。
アンリ・カルティエ=ブレッソン
アンリ・カルティエ=ブレッソン(Henri Cartier-Bresson、1908年~2004年)は、20世紀を代表するフランスの写真家であり、マグナム・フォトの共同創設者の1人です。彼は、“The Decisive Moment(決定的瞬間)”という概念を確立し、写真が捉えた瞬間の力と意義を表現することに情熱を注ぎました。また、それぞれの瞬間を完璧な構図で捉えることから「構図の神様」と呼ばれました。
今回、彼の最も代表的な作品のひとつ「サンラザール駅裏」をはじめ、オリジナルプリント4点が展示されます。
エリオット・アーウィット
エリオット・アーウィット(Elliott Erwitt、1928年~)は、著名なアメリカ人の写真家で、彼の作品は幅広いテーマと独特の視点で知られています。
低い位置からチワワを撮影した写真(New York City. 1946.)などが有名ですが、今回は、恋人たちの愛を自然且つリアルな形で表現し、観る者の心に強い印象を与える「カリフォルニア・キス」のオリジナルプリント1点が展示されます。
写真展「第2回太田興産コレクション展~フィルム時代のマスター達」情報
開催日時
2023年6月6日(火)~7月2日(日)10:30~18:30(最終日15:00まで)
定休日:毎週月曜日
入場料
1,000円(税込)
会場
Hiko Hiko Gallery(ヒコヒコギャラリー)
〒104-0061 東京都中央区銀座4-13-11 太田興産銀座M&Sビル2階
行き方・アクセス
<電車>都営地下鉄「東銀座駅」5番出口から徒歩すぐ
東京メトロ 銀座線・丸ノ内線・日比谷線「銀座駅」から徒歩で約5分
- 【お問い合わせ先】
- ヒコヒコギャラリー
- hikohikogallery.com