人に気難しいと思われたり、めんどくさがられたりしても/夏南の法則Vol.98
インスタやYouTubeを見てくれている人はもう知っているかと思いますが、この度私がクリエイティブディレクターを務めるブランドENCIRCLE(エンサークル)が立ち上がりました。
去年からずっと温めてきたこのプロジェクトを先日発表してから、みんなからたっくさんの愛を受け取って感無量です。
ENCIRCLE(エンサークル)という言葉は囲む、環る(めぐる)、一周する、抱擁する、といった意味があります。
この数年間で改めて大切さを学んだ“つながり”。自分自身とのつながり、人とのつながり、環境とのつながりなど、あらゆるものがあらゆるものと影響しあっていて、孤立するものは1つもなく、ぐるっと大きな1つの円のようにつながっていることを表現したいと思ってこの言葉を選びました。
日本語の「縁」や「円」という音が含まれるところも気に入っています。
さて、7月の末から始まる展示会と8月のオーダー開始に向けて絶賛サンプル制作中の日々ですが、自分の頭の中にあるイメージを言葉にして人に伝え、それを具現化することの難しさを強く感じています。
上手く伝わらなかったり、形になってみると思っていたものと違ったりすることや、生地や素材の特性、手法や技術によって生まれる制限、自分の経験不足からくる至らない部分などから、思い通りに進まないことに焦りや罪悪感などを覚えていました。
それをビジネスマンの友達に相談したところ、「空気を読んだり人に気を使ったりして妥協するんじゃなくて、本当に自分がいいと思うものを作りな。たとえそれで人に気難しいと思われたり、めんどくさがられたりしても、自分の想いに真摯であるべき。じゃないとあとで何倍ものツケを払うことになるよ。夏南のクリエーションに対して責任を持つのは夏南なんだからね」と伝えてくれました。
「そうだよね、そうだよね!ありがとう!今の私はこのアドバイスをとても必要としていたよ!」とうるうるしながらお礼をした後、自分の中でいろいろなことが吹っ切れて、マインドがクリアになった。
その夜お風呂に浸かりながら、今回は自分のブランドに対してのアドバイスだったけど、これは人生にも言えることなんじゃないかと思いました。
私たちの”人生”は一生をかけた大きなクリエーションであって、それに対して最終的に責任を持つのは自分自身です。
最終的に自分が満足いくものになったかどうかわかるのはまだ先のことになるけど、他の誰かが求める何かになろうとし続けたり、人に気を使ってばかりいたら、その時後悔することになるかもしれない。
自分の気持ちに素直であることは責任が伴うし、時にリスクを背負うことにもなるから勇気が要るけど、人生一度きり。
やっぱりいろんな意味で楽しむしかないんじゃないかなと思う。
素敵な2週間になりますように♡


大屋夏南
1987年生まれのブラジル出身。17歳でモデルデビュー、数々の人気雑誌やファッションイベントに出演。
また、私服、美容情報など彼女のライフスタイルがいち早くチェックできるインスタグラム、YouTubeなどのソーシャルメディアはもちろん、最新著作となる旅エッセイガイド『Down to Earth』を出版するなど幅広く活躍中。