違和感を大切にする/夏南の法則Vol.72

大屋夏南<連載コラム>第2・第4月曜日更新
モデルの大屋夏南が
ありのままに自由でいるための
カナ的イズムを書き綴る♡

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違和感を大切にする/夏南の法則Vol.72

YouTubeを見てくれている人はもう知っているかもしれないけど、久しぶりに髪をショートにしました。

トレードマークだったロングヘアーを初めてショートにしたのは2016年のこと。髪を短くしたい気持ちはそのずーっと前からあったけど、職業柄いろいろな調整が必要で、それが全て済んだのがその年の7月でした。

当時はずっと切りたかった髪を切れたことで、なんだかものすごい勝利を勝ち取ったような気がして、しばらくは鏡で髪の短くなった自分を見るたびに嬉しくてウルウルするほど強い達成感と解放感で胸がいっぱいだった。

自分でもあんなにエモーショナルになるなんて想像もしてなかったけど、それまで自分なりにいろんな気持ちの葛藤があったんだと思う。それに加えてロングヘアーが好ましいとされていた時代にショートにするのは仕事的にも大きなリスクを取ることで、その怖さもありました。

今はショートのモデルさんも増えて、個性とかダイバシティとかが尊重されるようになったけど、昔のファッション業界は随分とコンサバティブだった。実際に前の事務所では仕事が無くなるからという理由で髪を切らせてもらえませんでした。

最初はどうしてそんなに髪型に執着するのか自分でもわからなかったけど、よくよく考えてみれば髪型を含めた「外見」というものは自分らしさを表現する上で大きな役割を担っていて、それらに対して自分に決定権がないことにもどかしさを感じていたんだと思う。

モデルとして、商品として、それは当たり前のこと。でも「必ずしもそうじゃなくてもいいんじゃないか?」「他にもやり方があるんじゃないか?」と、その時の違和感や窮屈さが自分なりのやり方を探す原動力になっていきました。

与えられた選択肢の中に納得いくものがなかった時、「新しい選択肢を自分で生み出す」という選択がいつもあると私は信じています。もちろん簡単ではないし、すごく勇気がいることだけど、自分に嘘をつき続けるよりはいいのかなって。

それを選び続けてきたことで風当たりが強い時や、わかってもらえるまで時間がかかる時もたくさんあって辛かったけど、徐々に私らしさを評価していただく機会が増えていったので、今となっては頑張ってきて良かったなって思っています。

5年前のあの頃と似た髪型で鎌倉から帰る電車の中、当時の気持ちを思い出してワクワクしました。自分の感覚を信じること。自分に賭け続けること。これからも忘れないようにしたい。
一番長く付き合うのは自分自身だから。

今週も素敵な一週間でありますように♡

大屋夏南

1987年生まれのブラジル出身。17歳でモデルデビュー、数々の人気雑誌やファッションイベントに出演。
また、私服、美容情報など彼女のライフスタイルがいち早くチェックできるインスタグラム、YouTubeなどのソーシャルメディアはもちろん、最新著作となる旅エッセイガイド『Down to Earth』を出版するなど幅広く活躍中。

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