【夏南の法則Vol.61】人生のブースト剤と成長痛

大屋夏南<連載コラム>

大屋夏南<連載コラム>第2・第4月曜日更新
モデルの大屋夏南が
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【夏南の法則Vol.61】人生のブースト剤と成長痛

YouTubeではもう話しましたが、先日引越しました。

私は昔から引越しが好きで、その理由は旅が好きな理由と少し似ています。

自ら行動を起こして新しい世界を見る。18歳で上京してからはそんな感覚で、短いときは1年、長くても2年くらいのハイペースで引越し続けていました。

その度に新しいステージに立ったような気がしてワクワクし、この変化を自分のものにするぞと奮起するのでした。

今振り返れば引越しを人生のブースト剤のように使っていたんだと思います。

そんな私が唯一長く住んだのがつい最近まで住んでいた家。

その家に出会った当時は人生のターニングポイントで、自分の人生を大きく変える決断をしたばかりでした。

これから住む家はその決断に、新しい人生にふさわしい特別な場所であるべきだと感じていたので、今までの家選びよりも随分と慎重になっていたのを覚えています。

なかなかピンとくる家が見つからず、10軒近くの内見を終えた帰り道に「今はタイミングじゃないのかも」と思っていたら、「そういえばこの辺りに雨漏りするけど良い物件があったはず」と不動産屋さんが言いました。

「どれくらい雨漏りするんですか?」と聞くと「10年に1回」だと言うので、その場で内見をお願いすると、直感的にそこが自分の新しい家になる気がして、まだ間取りすら見ていないのにワクワクし始めていました。

家中に光がたっぷりと降り注ぎ、やわらかい風が通り抜けるその家に私は一目惚れして、それから6年間住みました。

結局雨漏りは1年に1回くらいしたけど、本当に出会えて良かったと思えるほど大好きになったし、住んでいる間に笑ったり泣いたり、愛したり、成長したり、私は1つの時代をその家で過ごした。

思い出がたっぷり詰まった家を離れるのは名残惜しくて、新しい景色を楽しみにしながらも、見慣れた場所を去る不安が拭えずに引越す直前は結構センチメンタルになりました。

私は一旦好きになるとそれを長い間大事にする性質を持っていて、それがどこかでちょっとした執着に変わってしまったときに、自分が成長して次のステップに進むべきタイミングや、もっと好きなものに出会えるチャンスを自分に与えるタイミングを逃してしまうことがあります。

それは長い間自分の中で課題だったけど、今回は時間をかけて丁寧にそれと向き合うことができました。

私たちは場所や物、そして人からも成長して「卒業」することがあるけど、そのほろ苦さはいくつになっても変わらないものです。

でも新しい家でこれを書きながらこれからのステージに想いを馳せていると、それも成長痛として愛することができそうな気がします。

あそこで起きた全ての出来事に感謝して、新しいスタートを切る。

今週も素敵な一週間になりますように♡

大屋夏南

1987年生まれのブラジル出身。17歳でモデルデビュー、数々の人気雑誌やファッションイベントに出演。
また、私服、美容情報など彼女のライフスタイルがいち早くチェックできるインスタグラム、YouTubeなどのソーシャルメディアはもちろん、最新著作となる旅エッセイガイド『Down to Earth』を出版するなど幅広く活躍中。

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