新たな挑戦を難しくしているもの/夏南の法則Vol.106
最近またゆっくりと断捨離を始めました。
もう自分に必要のないものや、必要かどうか判断するのを先延ばしにしていたものを、毎日少しずつ手放しています。
私の中での断捨離は“モノ”に限らず、昔からの習慣やクセ、自分の中の思考パターンなども含め、肉体的にも精神的にも要らなくなったものから自分を解放して、身軽にする作業でもあります。
これを行うタイミングとしては誕生日や新年など、自分が大きく変わる決心をするときであることが多く、今回も結婚という人生の新しいフェーズのスタートに合わせて始めました。
このタイミングにはちゃんと理由があって、新しい挑戦をするときには大きなエネルギーが必要になるので、1度できるだけ自分をフラットな状態に近づけて、全力でそれに挑める環境を作ってあげるためです。
私は忙しくしていると自分の身の回りのことに関してじっくり考えたり迷ったりする時間がないように感じてしまい、“とりあえず”の決断をすることが増えていきます。きちんと向き合わなくても一度解決したような気分にさえなれれば、次に進んでもいいと自分に言い聞かせることができるからです。
でも実際はそうやっていろいろなことを自分の中の「解決済みボックス」に放り投げているつもりでも、それらはその少し手前にある「未解決ゾーン」に留まり、時間が経つにつれて少しずつ複雑化していきます。
そしてこの「未解決ゾーン」が大きくなればなるほど、何か新しいことを始めるときに行動を起こすのが難しくなっていく。
多くのことが不確かなように感じるとき、そこに更に“どうなるかわからない”ことを増やすのは容易いことではありません。
それに頭のどこか片隅で常に「どうにかしなくちゃいけない」と思っていることがあるのはとても体力の奪われることだし、それを見て見ぬ振りし続けている自分に対する不信感も増していきます。
こんな状態でいるときは、新しいことに挑戦しても上手く行きづらい。
だからこの「未解決ゾーン」を小さくするために断捨離をするのです。
家やマインドの中で、もう機能してないものや必要のないものが、新しいものやより良いものが入ってくるためのスペースを奪ってしまっていないか。見慣れているから、使い方を知っているからという理由だけでポジティブな変化を遠ざけていないか。
そうやって自分がこれまでしてきた選択や決断を、今の自分のライフステージや成長に合ったものにアップデートする。これが本来の自分が持っている力を発揮するためにとても大事なことだと思います。
秋から冬になるタイミングに、今年から来年に変わるタイミングに、新しいことを始めるタイミングに、断捨離はいかがですか?
素敵な2週間でありますように♡


大屋夏南
1987年生まれのブラジル出身。17歳でモデルデビュー、数々の人気雑誌やファッションイベントに出演。
また、私服、美容情報など彼女のライフスタイルがいち早くチェックできるインスタグラム、YouTubeなどのソーシャルメディアはもちろん、最新著作となる旅エッセイガイド『Down to Earth』を出版するなど幅広く活躍中。