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あの経験がなかったら今の私は居ない/夏南の法則Vol.118

大屋夏南<連載コラム>第1・第3月曜日更新
モデルの大屋夏南が
ありのままに自由でいるための
カナ的イズムを書き綴る♡

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あの経験がなかったら今の私は居ない/夏南の法則Vol.118

先日ある会食で隣に座った方がパリ出身で、久しぶりに19歳の時にパリに行ったことを思い出しました。

17歳の時、地元の高校に通いながら始まったモデルのキャリアも3年目。上京して目まぐるしい毎日を過ごす中で、向こうにあるモデルエージェンシーに所属するチャンスをもらって単身パリへ。

子供の頃の家族旅行以来初めての海外、現地の知り合いゼロ、当時は英語もほとんど話せなかったけど、小さい頃から持っていた海外への憧れと、こんな機会絶対に逃したらいけない!という思いで飛び込みました。

パリってロマンチック〜!と盛り上がったのも束の間、現実は想像してたよりもものすごくシビアで毎日毎日地図を片手にメトロに乗り、10本近くオーディションを受けて、全て落ちるという日々を過ごしていました。

まだiPhoneがない時代、日本の誰かと話したかったら高額な国際電話かEmailしかなく、友達もいない私は強烈なホームシックで泣いてしまうことも多かった。

ハッキリ言ってとても辛い経験で当時の私が一体どうやって乗り越えたのかわからないくらいだけど、この経験で学んだことは今でも役に立っています。

むしろあのパリでの2ヶ月がなかったら今の私は居ないと思う。それくらい価値のあるものになりました。

よく〇〇する勇気が出ませんという相談をもらうのですが、これは自分のコントロールできない領域である”結果”によってそれが正しい決断であるか、そうでないかが変わってしまうような意味づけを先にしてしまっているからだと思うのです。

上手くいったらいい決断、上手くいかなかったら悪い決断、でも結果がどうなるかわからないから、これがどっちなのかわからない。わからないから飛び込むのが怖い。となる。

でもこの経験を必ず自分のものにする。というコミットが最初にあれば、結果がどう転んでも”経験”や”学び”という形で自分の財産になっていきます。

自分がコントロールできる己の考え方にフォーカスして働きかけることで、そうではない物事に振り回されることなく、本当にやりたいことが見えてくる。

未知に対する恐怖をワクワクに変える考え方を育てられたらこっちのもの。人生はもっと可能性に満ちてくるはず。

素敵な2週間になりますように♡

大屋夏南

1987年生まれのブラジル出身。17歳でモデルデビュー、数々の人気雑誌やファッションイベントに出演。
また、私服、美容情報など彼女のライフスタイルがいち早くチェックできるインスタグラム、YouTubeなどのソーシャルメディアはもちろん、最新著作となる旅エッセイガイド『Down to Earth』を出版するなど幅広く活躍中。

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