ベニスの“世界でもっとも美しい書店”に隠された真相

ベニスのランドマーク、サン マルコ大聖堂から歩いて約10分。

自らを「世界でもっとも美しい書店」と名乗る「Libreria Acqua Alta（アクア アルタ書店）」がある。

アクア アルタ。
響きがいいけれど、北アドリア海で定期的に起こる「異常潮位現象」を意味する言葉（元々イタリア語では“満潮”の意味）。

この書店が、「異常潮位現象」の書店と名乗っているのには、もちろんワケがある。

アクア アルタにより、サン マルコ広場が冠水してしまうこともあるベネチア。
そう、この本たちは、冠水の被害者たちなのだ。

あえて「アクア アルタ」という名前にしたのは、地盤沈下と地球温暖化により、近年ひどくなっている冠水被害を訴えてのこと。

水に濡れて廃棄寸前の本、それがこんなにも雄弁で、世界にインパクトを与えているなんて。

さて、本の階段に座って撮影を楽しんで。
この芸術は、あなたが入って初めて完成するのだから！

店内では、新刊本や古本、地図や雑貨なども売っているので、それらをチェックするのもお忘れなく。

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