失敗する「隙」と「余白」/夏南の法則Vol.66

大屋夏南<連載コラム>第2・第4月曜日更新
モデルの大屋夏南が
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失敗する「隙」と「余白」/夏南の法則Vol.66

2021年が始まって早3週間。みなさんはいかがお過ごしですか?

私は今年1発目のYouTubeで掲げたビジョンを実現しようとしたら、少し生活にハリが出てきました。

やっぱりぼんやりと頭で考えているだけよりも、明確に何かしらの形にした方が取り組みやすく向かいやすいものですね。

食生活が乱れ気味だった去年の反省を生かして「生野菜をもっと食べるぞ!」と心に決めてから自炊の頻度が増えて、新居のキッチンにもやっと慣れてきました。

新しいキッチンは今までにないほどハイテクな代物で、私はそのスマートさに少々戸惑っています。
例えば何かを炒めたり、組み込まれているビルトインオーブンレンジで何か温めるために、火をつけるもしくはスタートボタンを押すだけで勝手に換気扇が回ります。

しかも火加減に合わせて換気扇もパワーアップ。だから煙が出ないようなときでも、火がある程度強ければガンガン回っちゃう。手動で止めても火がついていれば、また自動で回り始める。

私はお米をホーロー鍋で炊く派で、沸騰したら火を弱めるため「グツグツ」という音を聞く必要があるのだけど(調理中にフタは開けられない)、換気扇の音がうるさくてタイミングが掴みづらい(笑)。

こまめに換気扇を止めて確認する手間が増えたり、友達が来たときは料理しながらキッチンで会話するのに声を張る必要が出たりとちょっぴり面倒なのです。

この前は魚焼きグリルで西京焼きを焼こうとしたら、周りについた味噌の部分が焦げて少し煙が出ました。でも魚自体はもうちょっと攻めたくて待っていたら、煙が出たからなのか勝手に火が消えてた。

ミスをする隙を与えないこのキッチンを使っていて感じたのは、失敗しないってことだけが成功ではないのになということでした。

確かに安全なのかもしれないけど、やっぱり失敗には学びがあって、そこから得るものは大きい。これは料理に限った話じゃなくて、失敗した理由はなんだったのか、次はどう変えればいいのか。そういうことに気づく力は生きていく上で大事なスキルです。

近頃はいろいろ便利になって自分でやらなくてもいいことや、考えなくてもよくなったことが増えてきました。確かに楽にはなってるけど、直感力や判断力を高めるチャンスは減ってきている気がします。

体も感覚もなんでもそうだけど、使ってない部分ってやっぱり鈍ってくるから、自分の”ただそう感じるから”を信じてみたり、積極的に決断したり、あえて手間のかかる方法を取ってみたりすることってある程度必要なんじゃないかなと思う。

この前SFの海外ドラマを見てたとき、このままあらゆる進化が進んで、世の中から失敗したり間違ったりする「余白」や「隙」が完全に取り除かれたら、私たちの人生はとっても味気ないものになってしまうんじゃないか。なんてことを考えました。

”失敗するかもしれない”は、いつだって大きな可能性とロマンを含んでいる。怖いと思う部分は全体の一部に過ぎないって気づけたら、ワクワクはもっと広がっていくはず。

今週も素敵な一週間になりますように♡

大屋夏南

1987年生まれのブラジル出身。17歳でモデルデビュー、数々の人気雑誌やファッションイベントに出演。
また、私服、美容情報など彼女のライフスタイルがいち早くチェックできるインスタグラム、YouTubeなどのソーシャルメディアはもちろん、最新著作となる旅エッセイガイド『Down to Earth』を出版するなど幅広く活躍中。

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