お洒落なあの子と私の挑戦/夏南の法則Vol.59
先日、久しぶりに夜ご飯を食べに行きました。
ここのところずっと、人に会う時は公園でピクニックか、テラスなどでお茶というスタイルだったのですが、「ディナー」というものを100年ぶりにしてきました。
しかもお洒落なあの子と、です。
私はこの半年間ほぼTシャツとデニムとスウェットで生きてきました。多く見積もっても7アイテムくらいしか着てません。靴に関してはあのナイキのスニーカーとビーサンの二択。
着るものを選ぶというよりは、掴むみたいな感じで、成り立てばそれでいいという最低ラインを超えるだけのコーディネートを何度も使い古し続けました。
この半年で進化したのは快適度だけです(笑)。
でもディナーなんて、お洒落する絶好のチャンス。せっかくだからお洒落しよう!何着て行こうかな?と考えた時に感じたワクワクに「ああ、この感じ懐かしいな。そういえばこういうのあったよな」と愛しさを感じました。
出先から自宅に戻ると、そういえばネイルもボロボロだから塗り直して行こうと浮かれ調子。
ネイルを塗り終え、いざクローゼットに向かった私は止まってしまう。
えっ、何着ればいいんだ?こういう時どうするんだっけ?
と、お洒落をするというプロセスを自分が完全に忘れていることに気づきました。
頭に浮かんできたのは、いつもゆるゆるした大きめのサイズのものを着ているから、今日は少しタイトめのものを着てみようかな?いや、でもリラックスしていたいな。
じゃあヒールを履いてみようか?んー、でもちょっとやりすぎじゃないか?
シャツか?ジャケットか?でも、硬すぎ?
ていうか…秋物が全然ない!
1人でちょっとした騒ぎを起こした私が最終的に選んだのは、いつものスウェットにいつものデニムに、あのナイキのスニーカーでした(笑)。
でも、バッグだけはお出かけ用の洒落たものを手にして出発。
結局いつもと一緒じゃん!と1人でツッコミながらも、挑戦した証となるバッグを眺めてちょっぴり心が躍るのでした。
登場した彼女はやっぱりお洒落で、ヒールも履いていて、ああ素敵だなーって。
職業柄常にセンスよく着飾っている彼女には、いつ会っても感化されます。私もファッションを楽しもう!そう思わせてくれる人。
今日は思ったようにできなかったけど、ファッションの持つパワーを思い出すいいキッカケになったな。お洒落する機会がなくなったからと思っていたけど、自分のためにしたらいいんだ。
自分の気持ちを盛り上げる1つの方法として使えばいい、そう気付かされた夜でした。
停滞感を感じやすい近頃ですが、それでも人生は進んでいて、何かを待っているスタンスは自分を狭めていくことになるのかなと感じています。
大成功を収めなくったっていい。たとえ小さな行動でも自分から働きかけることは、物事に変化をもたらしてくれるはず。
そう考えたら、たくさんの可能性が見えてくる。
今週も素敵な1週間でありますように♡


大屋夏南
1987年生まれのブラジル出身。17歳でモデルデビュー、数々の人気雑誌やファッションイベントに出演。
また、私服、美容情報など彼女のライフスタイルがいち早くチェックできるインスタグラム、YouTubeなどのソーシャルメディアはもちろん、最新著作となる旅エッセイガイド『Down to Earth』を出版するなど幅広く活躍中。